南北戦争の最中、北軍のスパイに蒸気機関車「将軍号」と恋人(マリアン・マック)を盗まれた機関士(キートン)が、獅子奮迅の活躍で追跡し奪回し逃走する、巻き込まれ型冒険大活劇。
鉄道マニアが泣いて喜ぶハラハラドキドキの機関車チェイスがたっぷり。南軍北軍の兵隊エキストラもたっぷり。クライマックスは橋が燃やされ機関車もろとも崩落するスペクタクル・ショウ。
バスター・キートンの代表作とされている製作費42万ドルの超大作で、それにはまったく異論はないのだけど。
給水塔で水を被るギャグや、線路に荷物を落として追跡を阻止する妨害工作など、繰り返しあるのが退屈に感じられた。
後年「続・夕陽のガンマン/地獄の決闘」の参考になったであろう河川を挟んでの戦闘など、大掛かりなアクション場面ではあるものの、普通の戦争映画と変わりなく、全体、キートンらしいギャグが少ない。バカバカしいくらい大人数のエキストラを使っていて、それが「警官騒動」(1920年)のようなバカバカしいギャグになっていないのが残念。
バスター・キートンは長編より2巻もの(20分前後)の短編のほうが、アイディアが奇抜でスピードがあって、おれは好きだな。
点