1870年、西部開拓時代にインディアンの娘と結婚し、米国政府と先住民族の和睦に尽力した男の物語。
映画の冒頭に、「インディアンが英語を喋っていること以外は事実に基づいている」と字幕が入ってはいるが、ジェームズ・スチュワートとインディアン娘(デブラ・パジェット)の恋愛エピソードなどは、ずいぶんハリウッド風の脚色がなされているように思う。
酋長コチーズ役のジェフ・チャンドラーが、米国白人にとっての理想のインディアン像を好演。主演のジミーを食っちまっている。
インディアン娘にしろ酋長にしろ、白人がメイクして演じているから、実話ベースのストーリーと言われても、そこそこ作り物めいたものとして見てしまうのは仕方なかろう。
イーストウッドの「アウトロー」(1976年)や「ダンス・ウィズ・ウルブズ」(1991年)になると、先住民族の血をひいた役者がキャスティングされて、違和感が薄れるんだけど。
「つべこべ言わずこっちの言う通りにやれ、悪いようにはせんから」と言うのが、米国の対外交渉基本方針。これは現在も変わらない。共和党であろうと民主党であろうと、ハト派だろうがタカ派だろうが言葉の選び方が違っているだけで、本質は昔から一貫している。
いつまでこのような強権外交が続けられるのやら。他国のことゆえ深刻に心配はしていないが、興味深いことではあります。
点