邦題はタイトル詐称。砂埃を感じさせないパラマウント製の小粋な西部劇。
酒場の歌姫(性悪)マレーネ・ディートリッヒが、新任保安官補佐のジェームズ・スチュワートに惚れ込み、仲間のいかさま師(ブライアン・ドンレヴィ)を裏切る。
メル・ブルックス「ブレージング・サドル」の元ネタ。
強面の復讐劇「ウィンチェスター銃'73」よりも、こっちのほうがジミーらしい。フランク・キャプラ映画でお馴染みの、飄々としたキャラクター。
ディートリッヒも、如何にもディートリッヒらしい鉄火肌の酒場女を好演。歌も披露。
保安官に任命される酔いどれチャールズ・ウィニンガー、助手のロシア人ミッシャ・オーア、悪徳市長と、キャラの配置も定石通り。他愛のない娯楽作。
肩の力を抜いて楽しめる。
全編に軽いユーモアが散りばめられたガン・ファイトのない西部劇。コメディといってもいい。クライマックスに規模の大きいモブを用意してあるが暴れているのは主にオバちゃんばかり。
舞台となる町の名が「ボトルネック」、酒場が「ラストチャンス」というのが笑える。
点