キングコングの逆襲|映画スクラップブック


2021/03/18

キングコングの逆襲

キングコングの逆襲|soe006 映画スクラップブック
AmazonAssociate_キングコングの逆襲

KING KONG ESCAPES
1967年(日本公開:1967年07月)
本多猪四郎 ローズ・リーズン 宝田明 リンダ・ミラー 浜美枝 天本英世 沢村いき雄 堺左千夫 田島義文 草川直也 桐野洋雄 黒部進 伊吹徹 鈴木和夫 北竜二

東宝創立35周年記念映画。メインタイトルの前に「RKOと提携して製作した」とのタイトルが出る。パチもんじゃないぞ、ということか。
コングはオリジナルと同様に南海の孤島に棲んでいる。肉食恐竜(ゴロザウルス)と巨大ヘビと格闘するのもオリジナルを踏襲している。さらに、金髪女性(リンダ・ミラー)に一目惚れするのも一緒。「キングコング対ゴジラ」でやけにデカかった身長も20メートルに修正され、よりオリジナルに近い造形。

キングコングの逆襲

飛び蹴りを得意技にしているゴロザウルス、電波でコントロールされているメカニコングとの東京タワーでの格闘がみどころ。

頻繁にインサートされる人間たちの(間抜けな)リアクションが興ざめ。

スパイ映画ブームの1967年夏、「007は二度死ぬ」と同時期に公開され、本作の主役(ローズ・リーズン)はどことなくショーン・コネリーに似た容貌。そっくりさんオーディションで選ばれたのだろうか?

キングコングの逆襲

マダム・ピラニア(浜美枝)が、北極基地のラウンジで誘惑する場面なんかは、明らかにボンド映画風に撮っている。洋酒(ウイスキー?)をグラスに注ぐ場面が何度かあったが、とても安っぽく不味そうだった。
浜美枝はボンドガールをやったうえでの配役だったろうけどミス・キャスト。彼女の可愛いルックスは非情な女スパイに見えない。北極基地のセットも、「ドクター・ノオ」あたりの秘密基地を模倣して作られている。

キングコングの逆襲

天本英世が悪の天才科学者ドクター・フーで怪演。下の歯並びがガタガタで汚らしい。
モンド島に独り住んでいる長老を演じるのは沢村いき雄。手足バタバタさせてデタラメ現地語を喚いているが、「キングコング対ゴジラ」の大村千吉には敵わない。

フー博士の手下は、田島義文やら堺左千夫やら黒部進やら、いつもの東宝特撮オールスターズ。併映だった「劇場版ウルトラマン」(既放映のTVシリーズを何本か編集したもの)では、本作の悪役が改心してハヤタ隊員となり、ウルトラマンに化けて怪獣と戦う。怪獣大好きな子どもは、そんなところを面白がっていた。

ご都合主義なストーリーでも、テンポが早いから最後までダレなく見られる。
やっぱり伊福部昭の音楽が良い。コングとスーザンのBGMは(似たような楽曲は「緯度0大作戦」など他にもあるけど)いかにも伊福部らしい名曲。

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