クリストファー・ノーラン版「バットマン(ダークナイト)」三部作や「パシフック・リム」など、特撮映画を専門に製作しているレジェンダリー社のキングコング。
今回のコングはオリジナルから離れ、地下空洞世界に巣食う怪獣たちを、その出入口である髑髏島の洞窟から出ないよう監視している守護神という新設定(平成「ガメラ」と近似してる)。
ストーリーは思いっきりB級に傾いた。
今度のは体長31.6メートルだそうで、東宝怪獣並みにでっかい。若い女性が好き、という性癖だけは受け継いでいる。最新のデジタル技術を駆使した特撮(ILM)が最大のポイント。
髑髏トカゲとのラストバトルは大迫力。
監督は宮崎駿のアニメ映画(「天空の城ラピュタ」「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」)に傾倒しているそうで、それらを模倣(オマージュ)した場面が散見される。
CGアクション映画はいささか食傷気味だけど、サミュエル・ジャクソンとジョン・グッドマンが出ていたので、いちおう見てみた。ドラマ部分の作りが、紋切り型なわりに雑で安っぽく、キャラが薄っぺらい。
ジョン・C・ライリー扮する第二次大戦の生き残りとか良い設定なのに、うまく活かされていない。戦闘に憑かれ誤った行動にはしる指揮官(サミュエル・ジャクソン)とか、故郷を想う若い兵士の死とか、「またかよ」ってうんざりしてしまう。
喜怒哀楽を表情に出さず、無言で意思疎通する原住民がユニークでおもしろかった。
点