ジョージ・S・カウフマンとモス・ハートが合作した舞台劇の映画化。
脚色はロバート・リスキン。
木偶の坊ジミー・スチュワートとジーン・アーサーの恋愛をメインに置いたストーリーではあるけど、その周りを囲む騒々しく奇矯な人々が、めまぐるしく動き回り、特に序盤のバタバタした展開が呑み込みにくく纏まりが悪い。
風刺、恋愛、ギャグ、そのどれもがそこそこな仕上がり。キャプラの本音(理想)がそのままセリフになっている印象。全体の造りはあまり良い出来とはいえない。
しかしながら、ライオネル・バリモアとエドワード・アーノルドがハーモニカを吹く場面に、やっぱりキャプラは良いなぁと、しみじみ感動させられてしまう。
毎夜晩飯をたかりに来るロシア人バレエ教師役のミシャ・アウアが面白い。
計算係ドナルド・ミークが作ったウサギの玩具が可愛い。
タイプした原稿の文鎮代わりになってる子猫も可愛い。
他にも賢いカラスとか、子どもダンスのカードとか、花火とか。
小道具、ディティールが面白い映画だった。
点