飛行機乗りの父親を事故で失い天涯孤独となった少女バーバラ・ハーシーは、列車をタダ乗りしながら町から町へと放浪生活をおくっているうち、労働組合の活動家デヴィッド・キャラダインや、北部から流れてきたいかさま師バリー・プリマス、黒人バーニー・ケイシーとギャング団を結成、鉄道会社を襲撃する。
1970年代に低予算ギャング映画を量産していたロジャー・コーマンのAIP映画。
お蔵入りしていたが、カンヌでグランプリをとった「タクシー・ドライバー」がヒットしたことで 1976年11月に急遽公開された。
マーティン・スコセッシの商業映画デビュー作。
スコセッシのいきなり暴力描写が強烈。
デヴィッド・キャラダインが貨車に磔になるラスト。
聖書からの引用も入っている。スコセッシの映画はキリスト教のイメージがつきまとう。
バーバラ・ハーシーがすごくいい。撮影当時は22歳くらいだったろうか、少女の面影を残し自然な演技、純情、素朴、自然な裸体。どんな境遇にあっても明るい性格がかえって少女の哀れを誘う。
ギャングの首領と報道されるのを嫌って盗んだ金を組合に寄付する(「オペラハット」のゲイリー・クーパーみたいに)世間知らずで真面目なデヴィッド・キャラダインもいい。
点