天才アート・テイタムのソロ・ピアノ
December 29, 2006
昨日名前がでたので、本日はアート・テイタムを聴いてみましょう。
曲はウィル・ハドソン、エディ・デランジ、アーヴィング・マイルスの共作による30年代のヒット曲「ムーングロウ Moonglow」。
アート・テイタムは1910年10月13日、オハイオ州トレド生まれ。
生まれつき片方の目が全盲で、もう片方も25パーセントの視力しかなかったと言われています。
ニューヨーク25番街の「ニックス・クラブ」での演奏が評判となり、その後数年間はシカゴを拠点に活躍。1943年からはタイニー・グライムス、スラム・スチュワートと組んでトリオを結成。ソロ演奏のレコーディングも(この時代のピアニストとしては)多いですね。
ブルースっぽい情緒表現よりもテクニック優先のピアニストで、ジャズ・ピアノの歴史を語るとき「テイタムだけは別格」というのが常識になっています。
ジャズ・ピアノの始祖ジェリー・ロール・モートン以来、ピアニストたちは早弾き競争に血道をあげていましたが、テイタムの前に敵なし。同業者が演奏を聴きに来ているのが分かると、テクニックを盗まれないよう、更にテンポアップしてフレーズを目まぐるしく変化させていた、というエピソードもあります。
アート・テイタム・ソロ・ピアノ
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