soe006 どうみてもDNAです PART II

どうみてもDNAです PART II

February 27, 2006

前回、
ゴジラのオスティナートには細胞内の遺伝子情報を書き換える特殊効果が施されているに違いありません。

……なんてことを書いてしまいましたが、訂正します。

ゴジラのオスティナートには、細胞内に潜んでいる日本人の遺伝子情報を覚醒させる特殊効果が施されているに違いありません。

というのもですね、日本人以外のオーケストラがゴジラを演奏しても、ちっともゴジラらしくないんですね。
例えば、ドミトリ・ヤブロンスキー指揮ロシア・フィルハーモニー管弦楽団の『日本作曲家選輯』(NAXOS)。これにはゴジラのテーマを含む「SF交響ファンタジー第1番」や「シンフォニア・タプカーラ」、「ピアノとオーケストラのためのリトミカ・オスティナータ」が収録されていますが、これまで聴いてきたものとは段違いに薄味。下っ腹からぐぐぐっと込み上げてくる独特のうねり、土臭さ、迫力が、まったく感じられない。楽譜に書いてある音符を、楽器を使って音に出してみた、ただそれだけって感じの演奏です。
もうひとつ、『Godzilla VS. King Kong/Monster Movie Album』(Silva Screen)に収録されているゴジラ映画メドレー。これはシティ・オブ・プラハ管弦楽団。賑やかな演奏で、迫力はあるのだけど、やっぱり何かが違う。もの足りない。

で、結局、これは日本人でなきゃダメなんだろうなと、(根拠もなしに)思った次第です。なにしろDNAですから。理屈も何もありません。

いや、ゴジラだっていつまでも同じじゃつまらん、もっと新しい作曲家による新しい感覚のゴジラ音楽を所望する、なんて人もいらっしゃるみたいですが……で、実際、いろんな作曲家さんがやったのですが……ぜんぜんDNAを刺激しない。
表面的にゴジラを名乗っているけど別の怪獣映画。ゴジラと呼ぶな、ゴジラという名の巨大イグアナ。ゴジラの皮をかぶったメカゴジラ。
普段はハンバーガーとかラーメンとかキムチとか食して無国籍化している肉体の、身体の奥底に眠っていた泥臭い、日本民族の熱き血を呼び覚ましてくれるサウンドでござるぞ! とか、まったく感じなかったです。

これは理屈じゃないです。どうみてもDNAの仕業です。
でもそれだと、例えば、モーツァルトはウィーン・フィルじゃなきゃダメだとか、コープランドやガーシュウィンはアメリカの楽団じゃなきゃ本物とは言えないとか、逆に、日本人のイタリア・オペラは聴くに堪えないとか……それはそれで正解か?……まあ、そんな極端なことに発展しかねないし、そうなったら収集つかなくなってしまうのは明らかなので、ここらでやめておきます。

とはいえですね……
俺様のゴジラ初体験は『ゴジラ・エビラ・モスラ/南海の大決闘』なわけで、もちろん音楽は佐藤勝先生。エレキギターでビンビラビラビラやってたエビラのテーマは仕方ないとして、ゴジラのテーマさえもロックビートだったんですね。ペアバンビが「目をさませよ〜、モスラ〜」とか唄ってた。南洋ロック音楽。あれはあれで、まあ、楽しいのですが……それでもやっぱり、ゴジラじゃないんですね。

まあ、そんな混乱のなかで、オリンピックも終わりです。
これから閉会式を見ますけど……実際はここまで書いていったん中座、いま見終わったところ……

なんだかフェリーニの映画みたいに捉えようのない、けったいな祝祭空間でしたね。
式のプログラム・演出とは関係ありませんが、アナウンサーの喋りが邪魔で邪魔で邪魔で邪魔で邪魔で邪魔で邪魔で邪魔で終始イライラしながら見てました……5.1chも音声チャンネル使ってんだったら、どれか一つくらいアナウンサー抜きで放送して欲しいよ……ってか、今回の開会式と閉会式を担当したアナウンサー、あまりにも素人。視聴者がいま見て聞いている事柄に、いちいち幼稚な感想かぶせるな。ラジオ実況じゃねえんだから…… NHKって大卒しか採用してないんだろ? それにしては基礎的教養まるでなしってのはどういうことよ?……はい、縁故と有名人の子息子女が採用基準? そうですか、了解しました。

時間が逆行して、ここからは、閉会式見物の前に書いたところ……

俺様の幼少時は、正月、建国記念日をはじめとして祝祭日は日の丸旗を玄関に飾っていた家庭も多かったのですが、そんな光景も見なくなってずいぶんになります。学校行事でも国旗掲揚はヨイとかヨクナイとか、君が代斉唱はヤメとかヤメちゃいかんとか。国旗および国歌の扱いは、なにかと鬱陶しい。
ところがところが、オリンピックになると日頃の侃々諤々も掌返したように……ま、それもこれも、DNAの成せる業、理屈では割り切れぬ非科学的土着信仰ゆえの所行でございましょう。
でなきゃ、ルールもろくに知らない競技に出ている、先日まで顔も名前も知らなかった選手の一挙一動にドキドキハラハラ、声援おくって、残念がったり喜んだり、悔しがったり嘆いたりとかできませんよ。
このところ、支離滅裂で読んでくださっている方々にはまことに申し訳なく思っています。これもまた神秘的かつ深遠なるDNAの仕業に相違なく、ご容赦ご勘弁のほど宜しくお願い申し上げござ候。
本当にありがとうございました。

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伊福部昭
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