カンヌで評判のなんちゃって時代劇『あずみ』
May 21, 2003
『がんばれ!!タブチくん!!』(79)、『ベルサイユのばら』(79)、『太陽を盗んだ男』(79)、『プロ野球を10倍楽しく見る方法』(83)、『小説吉田学校』(83)、『愛・旅立ち』(85)、『宇宙からの帰還』(85)など、荒技を次々と繰り出してきたプロデューサー山本又一朗氏のなんちゃって時代劇『あずみ』がカンヌで評判を呼んでいる。
米ハリウッドのメジャー映画会社を含む世界12カ国から配給オファーが殺到しているらしい。(ネタモト:スポニチアネックス)
『ティファニーで朝食を』に憤慨して映画館を出ていったブルース・リー(『ドラゴン ブルース・リー物語』)を、ふと思い出します。
『ラスト・サムライ 武士道』との合わせ技で、日本の時代劇がますます曲解されることは必至か?
と危惧してはみたものの……
東映黄金期に製作された市川歌右衛門の『旗本退屈男』や大川橋蔵のキンキラ衣装&白塗り美剣士チャンバラも、特異と言えば特異な作品群だったなぁ。
歌舞伎の様式に慣れ親しんだ風土でないと、アレはやっぱ誤解されるよ。
そこで東映さんにご提案。
JIDAIGEKIが世界的なブームになったら、黄金期に製作された白塗りチャンバラをワールド・リリースしてみては如何かな。当たるかも知れませんよ。
(影響を受けてヘンテコ・ニッポンを題材(ネタ)にした映画が、世界中で製作されたりして……)
いやいや、悪い方にばかり考えちゃいけません。
東洲斎写楽や葛飾北斎が欧州画壇に影響を及ぼしたように、とんでもない波及効果が思いも寄らない分野にまで及ぶかも知れない。
余談だけど、『あずみ』の2時間22分は長いよ〜。
20分短い国際ヴァージョンで観たかった
若手出演陣の稚拙な演技と立ち回りに辟易するも、原田芳雄さんと北村一輝さんが画面に現れると映画が締まって見える……イッツ・マジック!