soe006 輸入盤輸入禁止法案

この日記のようなものは、すべてフィクションです。
登場する人物、団体、裏の組織等はすべて架空のものです。ご了承ください。

これからは中古屋でしかCDは買いません!

April 14, 2004

輸入盤CDを全面輸入禁止にする方向で著作権法改正へ
8日に民主党の川内博史・佐藤謙一郎の両衆議院議員が提出した質問主意書の答弁が30日に小泉首相名義(実際に書いたのは文化庁の担当者)で通知された。表向きは「輸入権」は安価な邦楽の逆輸入CD対策で導入するとされてきたが、従来から一部で指摘されていたとおり、実は今回の法改正により邦楽だけでなく、洋楽の日本盤よりも安価な輸入盤も全面的に輸入禁止する方向で動いていることを文化庁自身がはっきりと認めた。今後、この方向で著作権法が改正され、安価な輸入盤の洋楽CDも入手が不可能になるものとみられる。

もっと詳しく知りたい方は、こちらもどうぞ。
melma!blog [The Trembling of a Leaf -「音楽障壁」粉砕編-]

この話を最初に知ったのは、2ちゃんねるのジャズ板で、しかも4月1日(エイプリルフール)だったので、てっきりネタ(2ちゃんねる用語で「虚偽の書き込み」の意)だと思っちゃいましたよ。
これ、マジだと知ったときの驚愕は、ちょっと言葉では表せません。
小泉内閣が声高に叫んでいる「痛みを伴う構造改革」ってのはこういうことだったのかと……あんぐりと口を開けて、ただボーッと……この状態を唖然というのか……してしました。

政治屋のみなさん、あまりにも無知!
レコード業界の売り上げの主流は、中島みゆきとかモーニング娘とかの歌謡曲ですぜ。 ジャズ、クラシック、サウンドトラックなどの(俺が買う)ジャンルなんて、CDの総売り上げからみたら微々たるもの。これらは会社のお荷物、赤字覚悟でプレスしているのが現状。
そんなちっちゃい、有るか無いか判らんような利益を確保するために海外CD全面輸入禁止とは、ナンセンス!
しかもこうしたマイナー・ジャンルに熱心な愛好家は、法律施行後、絶対に海外通販/個人輸入に走る。
インターネット、便利だしね。クリック、クリック!
国内盤を買うのはビギナーか、普段は音楽を聴かない人間のみになる。
結果、国内盤は素人向けの軟弱なものを中心にリリースされ、愛好家はますます国内盤から遠ざかる。リスナーの質は落ち、更にCDの売り上げは落ちる。

今回の悪法案には様々な問題点が含まれているので、言及したいことは山ほどあるが、本日はこれまで。
(あまりサイト更新ばかりやってると、リアルお付き合いのある方に、原稿のほうの進行具合はどうなのよ、とご心配かけちゃうので)……だけどこの話題、続けます。

だから国内盤CDは嫌いなんだよ!

April 15, 2004

国内盤は、音が悪い。
LP時代は、原盤国のプレスと国産プレスとの間に、はっきりと優劣があった。オリジナル盤には録音の個性が如実に反映されていた。
だから、ECM盤なんかは、米盤(1800円くらい)、日本盤(2200〜2500円)、独盤(2800円くらい)が店頭に並んでいた頃、無理してでも独盤を買っていた。
オリジナルに負けていないと言われていたブルーノートのキング盤だって、ジャズ喫茶の高価な装置で聴くと、棍棒と木刀くらいの違いはあった。
CD時代になって音質の優劣は、よく判らなくなったが、原盤国プレスと国産プレスとでは、やはり音が違う。
近年、規格外商品であるコピー・コントロール仕様のCD(CCCD)が流通するようになって、またまた音質の問題が浮上している。CCCDってのは、音楽を記録した信号とはまったく関係のない……再生装置側からすると単なるキズでしかない……信号が混在しているわけで、本来の音質に影響がない、なんてことはにわかに信じがたい。
なにも好き好んでキズ入りCDを買う人はいないでしょ。

国内盤は、ジャケがダサい。
これもCD時代になって、原盤ジャケよりセンスのいい国産ジャケが出てきたので、どちらが良いと断言できなくなった。ケース・バイ・ケースかな。
だけど、もし著作権法改正法案が立法化されてしまうと、原盤ジャケの方が良かった場合でも、国内販売さてれいる国産ジャケしか選べなくなる。消費者は選択の自由を剥奪されちまうわけだ。
12インチのLPジャケならインテリアにもなるが、5インチ程度しかないCDジャケなど単なるパッケージ(容器)でしかない。
中身の音楽さえちゃんと聴ければ良しとする人間(俺)には、ジャケ・デザインなんかどうでもいい。安い方を買う。

国内盤は、どうでもいい(ときにいい加減な)解説が付いている。
LP時代はね、これ(同封されている国産ライナーノート)、捨ててたの。ウザいから。
ディスクウニヨンに売りにいった時、買い取り明細に「ライナーなし、マイナス50円」って書かれてるのを見てから捨てるの止めたけど。
こんなもん、邪魔なだけだよ。
CD時代になってからは、もっと酷い。ジャケと一体化してしまったため、クソったれな莫迦が書いているトンチンカン解説であっても、捨てるに捨てられない。(ケースから取り出して開かなきゃ、見なくて済むことですけどね)
例えば、或る莫迦は、『ゲティスバーグの戦い』を解説するにあたって、「ここはアメリカ建国の原点となる南北戦争の地、ゲティスバーグだ」などと、いけしゃあしゃあと書いている。南北戦争の開戦は1861年7月21日、天下分け目の関ヶ原と称されるゲティスバーグの戦いは1863年8月。終戦はリー将軍が降伏文書に調印した1865年4月12日。アメリカの独立(建国)は1783年7月4日。80年のタイムラグがある。<お前、中学時代、歴史のテストで赤点とってただろ……ま、このような莫迦は極端な例だけど。
アーチストの自宅に招待されて昼飯を御馳走になったとか、てめえの自慢話したいだけちゃうんかと。
なんでこんな阿呆な文章に銭を払わなきゃならないのよ。
こんなの邪魔だから、付けなくっていいよ。2000〜3000円の身銭を切って買ってるんだから、阿呆の駄文程度の知識は購入者にだってあるよ。無くなっても誰も文句言わない。
原盤ライナーを全訳してくれたほうが、100倍実用的だよね。

国内盤は、値段が2〜4割増になる。
本来著作権を主張できる立場の作曲家やアーチストではなく、文化や芸術とはなんら関係のない商人が利益を中間搾取しようとするから、このような価格差が生まれる。
いっそのこと儲からない部門(クラシック、ジャズ、サントラなど、コアな愛好家しかCDを買わないジャンルの海外部門)を、すべて止めてしまえばいい。そして輸入部門を強化する。
そもそも安い海外盤を輸入しつつ、それと同時に同じ内容のCDをライセンス契約して、国内プレスして、宣伝までやって、割高価格でリリースするというのがワケ判らんのですよ。
同内容のCDが並んでりゃ、誰だって安い方を買うでしょ? CDが売れない売れないって愚痴こぼしてるけど、売れなくなる仕組みを自分たちで作ってるんじゃないのさ。 クラシック、ジャズ、サントラなんて儲からないんだから、さっさと切り捨ててしまいなさいよ。そのほうが絶対に会社のためになるって。
国内盤さえ出さなけりゃ輸入できるんだから、そうすりゃ俺だって文句は言わないよ。

国内盤のイイところもあるので、それも書いておかないと公正じゃないですよね
国内盤の良いところ……ケースがピカピカ……それだけ。

ご苦労さま

April 22, 2004

それはさておき、
先日からお伝えしている、「著作権法の一部を改正する法律案」=海外盤CDの輸入禁止法案が、全会一致(投票総数191/賛成票191/反対票0)で参議院を通過しました。

第159回国会(2004年 4月 21日)投票結果

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