今回の衆議院選でおもしろかったこと
September 14, 2005
今回の衆議院選でおもしろかったこと その1
いつもは「公明党の××さん、お願いね」と、電話してきてた某巨大宗教組織のオバサンが、今回は「自民党の○○さん、お願いね」と電話してきたこと。
今回の衆議院選でおもしろかったこと その2
いつもは「比例区は自民党にいれろ」と、電話してきていた某法人組織のオジサンが、今回は「新党日本にいれろ」と電話してきたこと。
でもねオジサン、俺の選挙ブロックは、新党日本の比例区候補者っていないんです。
※2005/09/14 追記
よくよく考えてみたら、上記のオジサンが世話になってる法人組織の親玉って亀井静香じゃん。ってことは……
「新党日本にいれろ」じゃなくて、「国民新党にいれろ」じゃないのさ!
オジサーン、間違ってるよぉ!
(叫んでみても、今はもう帰らぬ、あの夏の日)
それにしても、やっぱり小泉純一郎は人心を掴むの、巧いです。
前首相の森喜朗が踏んだ(対マスコミの)失敗をことごとく裏返して、世論を上手にコントロールしています。
それもこれも、映画好きで、たくさん映画を観てきているからでしょう。
押すところと引くところの配分が絶妙。惚れ惚れするほどに上手い構成。対立する者をことごとく敵(悪役)に仕立て上げる技は見事なものです。勧善懲悪は娯楽映画の基本ですからね。
でも今回の選挙戦、女性候補の大量動員や、タレント性のある候補者を刺客として送り込むなんて戦略は、過去に社会党(現社民党)や民主党がやってきたことなんですね。それをそっくりそのまま使っちゃった。
これが映画なら盗作で訴えられるか、訴えられないにしても、二番煎じの駄作と酷評されても仕方ないところですよ。
自民党当選者の3分の1が新人。旧体制を完全に払拭してしまいました。なかには先月までサラリーマンだった(しかも学校出たばかりで、サラリーマンとしてもまだまだ半人前の)少年みたいな人もいる。イイデスネ。数の政治をやるときには、こういう人をたくさん抱えていると絶対有利です。そこんじょそこらの青二才が、当選5回のベテラン代議士と同じ重さの1票を持って、ヘラヘラと決議に臨む。当然ベテランはいい気分はしない。そこに突けこむ隙も出てくる。小泉純一郎、マジで自民党を壊しにかかっています。
ここまで上手く事が運ぶとは、選対本部も思っていなかったでしょう。唯一の誤算は比例代表東京ブロックで、せっかくの有効票1人分をむざむざ(よりにもよって)社民党にあげちゃったことくらいですね。
それに引き替え、情けないのは民主党。
せっかくマニフェストなどという(それまで誰も使っていなかった)新語を掲げてまで政策重視の選挙をアピールしてきたというのに、今回は徹底して小泉批判を繰り返し叫ぶばかり。反対のための反対党なんて揶揄されていた頃の社会党(現社民党)と同じことやってる。
莫迦です。
世の中が順調に機能しているときは、警告も必要。問題山積の現在はそれどころじゃないし、そのぶんの役割は連立与党の公明党が担っている。自民党が暴走しないためにも連立が必要なんです、というのが公明党の売り文句。
突っ走る小泉内閣、内部で警告を与える公明党。
じゃ、野党は何をする人たちなの? ってことになる。
新しい政策を訴える以外、他に何もないでしょ? (左側人種が多数を占める)マスコミの反応を鵜呑みにして、一緒になって小泉批判に走っちゃったのが、民主党の最大の敗因。もっとたくさん映画を観て、プロットの組み立て方を研究しなさい。