ブッカー・リトルの代表作
超オススメ! ブッカー・リトルを聴くなら、まずこの1枚から。

 |
Time
Recorded at Apr 13, 1960 / Apr 15, 1960
1 Opening Statement (6:42)
2 Minor Sweet (5:38)
3 Bee Tee's Minor Plea (5:40)
4 Life's a Little Blue (6:53)
5 Grand Valse (4:57)
6 Who Can I Turn To? (5:25)
ブッカー・リトル(tp)、トミー・フラナガン(p)、ウィントン・ケリー(p)、スコット・ラファロ(b)、ロイ・ヘインズ(ds)
|
1958年6月にマックス・ローチ・クインテットに加わりプロ入りしたブッカー・リトルは、僅か3年4ヶ月の活動期間を経て他界してしまいました。従って彼が遺したリーダー・アルバムは4枚のみ。本盤を代表作に選んだ理由は、これが唯一のワンホーン・アルバムであることと、「Who Can I Turn To?」を除いたすべて収録曲が、ブッカー・リトル作曲のオリジナル・ナンバーで占められていること。
音大出のインテリらしく、彼のトランペット技法とオリジナル曲には、アカデミックな体裁が感じられ、黒人フィーリングをルーツとしたファンキーっぽさは稀薄ですが、そこが最もブッカー・リトルらしいと言えるでしょう。
リズム・セクションにはピアノのトミー・フラナガン(「Bee Tee's Minor Plea」「Life's a Little Blue」ではウィントン・ケリー)、ベースにスコット・ラファロ、ドラムスにロイ・ヘインズと、錚々たる顔ぶれが並び、手堅いサポートを提供しています。
ビル・エバンス・トリオで名をあげ、この録音の1年後に急遽したスコット・ラファロの参加もひとつのセールスポイントですが、ここでは伴奏に徹していて、エバンス・トリオで聴かれるインタープレイは披露されていません。
ブッカー・リトルのベストセラー・ディスク
ブッカー・リトル プロフィール
1938年4月2日、テネシー州メンフィス生まれ。父親はトロンボーン奏者、母親は教会のオルガニスト。ハイスクール時代にトランペットを学び、街のマーチングバンドで活動。1954〜58年、シカゴ音楽院でトランペット、音楽理論、作・編曲を学ぶ。
1958年6月、シカゴ音楽院時代のルームメイトだったソニー・ロリンズの紹介で、マックス・ローチ・クインテットに参加。同年のニューポート・ジャズ・フェスティバルに出演して注目を浴びる。ローチ・クインテットで初リーダー作の「Booker Little 4 & Max Roach」を含む数枚の録音し、1年後に同クインテットを退団(61年に一時復帰)。ニューヨーク・ジャズ・シーンのトップで活躍していたソニー・ロリンズ、マル・ウォルドロン、ジョン・コルトレーン等と共演。
1961年夏、先進的なマルチ・リード奏者エリック・ドルフィーと双頭コンボを結成し、ニューヨークの名門ジャズクラブ「ファイヴ・スポット」に2週間出演、絶賛を浴びる。しかしその僅か3ヶ月後の1961年10月5日、尿毒症が悪化し死去。享年23歳。
生涯最高のセッションだった1961年7月16日「ファイヴ・スポット」のステージは、彼の死後に発表された3枚のアルバム(「Eric Dolphy at the Five Spot, Vol.1」、「同・Vol.2」、「Memorial Album: Recorded Live At The Five Spot」)によって聴くことができる。