アーサー・フリード&ナシオ・ハーブ・ブラウンによる往年のヒット曲を網羅したミュージカル・コメディの快作。トーキー移行期のドタバタ騒動をネタに、1926年前後の映画業界(MGM)を舞台にしているのが嬉しい。脚本、キャスト、使用楽曲、ダンス、色彩、すべて良好。個人的にMGMミュージカル・ベスト3のうちの1本。
DVDの特典が凄い。公開時にカットされていたデビー・レイノルズの「ユー・アー・マイ・ラッキースター」や、アーサー・フリードについてのドキュメンタリー「Musical Great Musicals」(86分)、デビーが案内役をつとめる本作についてのドキュメンタリー「What a Glorous Feeling」(35分)他、おまけが盛りだくさん。
特に嬉しかったのが、本作で使用されたフリード&ブラウンのミュージカル・ナンバーを、過去のMGM作品から抜粋して収録した「歌曲集」(50分)。「ザッツ・エンタテインメント」をはじめて観たときの感動を思い出したよ。
「暗黒街の顔役」のコイン遊びをパロったのは、ワイルダーの「お熱いのがお好き」(1959年)より、こちらの方が早い。当時はずいぶん流行ったんだろうな、と想像する。
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