ザ・プッピーニ・シスターズをまとめて聴く
January 25 2011
ボーカル・ア・ラ・カルト
昨年末、クリスマス・アルバムを買い漁っていたときに偶然発見、ぞっこん惚れ込んでしまったイギリスのポップス・コーラス・グループ、ザ・プッピーニ・シスターズ。
ネットで注文していたファースト・アルバムとセカンド・アルバムが届いたので、さっそくまとめて聴いてみました。
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The Puppini Sisters:Betcha Bottom DollarVerve 01 Sisters The Puppini Sisters Release Date: September 2006 |
アンドリュース・シスターズを21世紀に復活させた、レトロ感覚の女声コーラス3人組。鮮烈デビュー盤。
アンドリュース・シスターズの人気ナンバー「素敵なあなた」や「ブギ・ウギ・ビューグル・ボーイ」も収録。全曲3人娘のアレンジで、オリジナルとの聴き比べも愉しい、ゴキゲンな1枚。
葛飾北斎を現代のコンピュータ・テクノロジーでポップ・アート化した感じ? ちょっと違うか。
現代風だけど電気っぽさは感じられません。基本、アコースティック。
戦後のアメリカン・ポップス・ブームを体験された方(70歳以上)には歓迎されると思う。アンドリュース・シスターズなんて一度も聴いたことがないっていう平成世代にも受けるんじゃないかな。
最近ちょっとこれに類似するサウンドは見かけないです。
独特(ユニーク)なのに懐かしい。
事の始まりは、イタリア・ボローニャ出身のマルセラ・プッピーニが、2003年度アカデミー・長編アニメーション映画賞にノミネートされた『ベルヴィル・ランデヴー』を見たとき。劇中使用されていた40年代のレトロ・サウンドを耳にし、「こんなのをやりたいわ、これなら私も出来ますわよ!」と目を輝かせた。
さっそくイギリスの名門トリニティ音楽院のお友だちケイト・マリンズに声をかけたところ、彼女はステファニー・オブライエンを誘って、3人娘のコーラス・グループが誕生。
2006年リリースのデビュー・アルバムは、グループ結成のきっかけとなった映画『ベルヴィル・ランデヴー』の音楽を担当していたベノア・シャレがプロデュース。
テレビでも紹介され、たちまち人気沸騰、ロンドンのライヴ・ハウスは大入り満員。
2007年5月には全米ツアーも果たし、ビルボード・ヒットチャートのジャズ・アルバム部門で第2位を記録。
ということですが……
日本では国内盤も発売されておらず、ほとんど無名なのよ。
売り方が分かんねーんだろうな。
一度来日させて、「笑っていいとも」とかで紹介したら爆発するかも知れないよ。
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The Puppini Sisters:Rise & Fall of Ruby WoVerve 01 Spooky The Puppini Sisters Release Date: October 2007 |
1940年代風の女性コーラスがゴキゲンなプッピーニ・シスターズの第2弾アルバム。今回はオリジナルを増量。1940年代風アレンジも3人娘が担当。それぞれアコーディオン、ピアノ、ヴァイオリンも演奏。
サッチモが歌っていた映画『女王陛下の007』挿入歌「愛はすべてを越えて」(12曲目)、エリントン・ナンバーの「スイングしなけりゃ意味ないね」(6曲目)が選曲されているのが嬉しい。
マルセラ・プッピーニはブルネット、セカンド・アルバムではアコーディオンを弾いています。ブロンドのケイト・マリンズはピアノ。赤毛のステファニー・オブライエンはヴァイオリン。三色アイスみたいで甘くて可愛い。
前作同様、全曲3人娘のアレンジです。
セカンド・アルバムは、彼女たちのオリジナルがちょっと多いめ。
個人的に、オリジナルは全体の3分の1程度に押さえて、アンドリュース・シスターズやボスウェル・シスターズ、キング・シスターズなどの懐メロをメインで演ってくれると嬉しいんですけどね。
最新作は年末にご紹介したクリスマス・アルバム。
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クリスマス・ウィズ・ザ・プッピーニ・シスターズChristmas With The Puppini Sisters 01 Step Into Christmas Release Date: Oct 5, 2010 |
いまのところ、この3枚だけなんだけど、だんぜん気に入っちゃった次第。