soe006 「ゴジラXメカゴジラ」

「ゴジラXメカゴジラ」

December 4, 2003

特生自衛隊員たちのドラマに絞ったストーリー。
特自三尉・家城茜(釈由美子)と3式機竜(メカゴジラ)の関係性は、どうしても『機動警察パトレイバー』を連想させちゃう。

釈由美子の硬い表情がアップになるたびに、無理が感じられた。この人のルックスは、ストイックな役に向いていない、暗さが足りないように思う。
疎外されているのは承知のうえで、明るく振る舞っているような健気なキャラ設定のほうが、彼女の魅力を発揮できたし、観客もより共感できたんじゃないのかな。

総理大臣(水野久美)が事務的に語る状況設定は、もっとどうにかならなかったのか。
オリジナル『ゴジラ』や、『モスラ』、『サンダ対ガイラ』のフィルムをインサートしたいが為に、取って付けたような印象。
公開時には、円谷特撮へのオマージュ、それを演じるのはこの人しかいない水野久美の起用といった、マニアっぽい視点から単純に喜んでいたけど、改めて見直してみると雑に思えてしまう。

松井秀喜はじめ豪華な顔ぶれが、少しづつ出演しているのも余計に思う。
どうしても、それらの役者さんの方に気をとられてしまいますからね。
ゴジラが上陸した! 機竜が出撃した! さあどうなる!
……そんな状況の合間に、田中美里や永島敏行が顔を見せると(ほんと、歌舞伎の顔見世興行みたいだ!)、あ、この人も出ていたんだ、って別の次元に興味が移行して、緊迫感が分散されちゃうんだなぁ。
正月映画らしい華やかさ賑やかさが欲しかった、その気持は分かるけど、『ガメラ』のときの風吹ジュンくらいのサジ加減でやって欲しかったですね。

子役(小野寺華那)の演技はいい感じだったけど、(脚本家が書いた)セリフが、あまりにも陳腐。
子どもは大人に対して説教したりしない。不満や疑問を、無自覚にぶつけてくるだけ。
「生きてちゃいけない命なんて無い」なんて、大人だってストレートには口にしないセリフを、子どもに喋らせてはいけない。
小津安二郎やフランソワ・トリュフォーや奥寺佐渡子が、子どもをどんな風に書いているか、少し勉強して欲しい。

ゴジラ退治のため、初代ゴジラの骨から巨大ロボットを作るってマンガチックな設定に、ケチをつけるのは野暮ってもんでしょう。
本作では機竜暴走のスペクタクル場面をやりたいがための方便でしかなかったこの設定は、続編の『東京SOS』(2003)では、重要なストーリーに発展するそうです。

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「ゴジラXメカゴジラ」(2003年12月04日)
「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」(2003年12月03日)
ムーンライトSY−3号(2003年07月08日)

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