プレストン・スタージェスらしい強引な展開の狂騒コメディ。
騒動の発端が自己中娘(ベティ・ハットン)の無軌道妊娠というのに引っかかって、素直に笑えない。第一ベティは未成年女子に見えない。
偽装結婚がバレて警察沙汰に発展するあたりから、ストーリーは加速する。
クリスマスに六つ子が生まれて、ムッソリーニは退任、ヒトラー激怒の大団円。
馬鹿娘に結婚を強要された挙げ句に無実の投獄、出所してみればいきなり(自分の子種ではない)六つ子の父親になってしまう、悲惨な草食系青年をエディ・ブラッケンが好演。短気な父親役のウィリアム・デマレストとズッコケ芝居を競い合う。
大袈裟に「奇跡」を煽るオープニングは、あざとくて思慮が浅いように感じた。
点