シリーズ番外編の第2弾。「ファイナル ディシジョン」で、ダーク・フェニックスに化けたジーンを殺してしまったが故に傷心の放浪生活に戻ったウルヴァリンが、太平洋戦争中に長崎の原爆から命を救った男(矢志田)に会うため日本へやってくる。
この日本人、忍者の家系に生まれ、戦後は巨大企業の社長に出世し、裏では財務大臣を操るヤクザの大親分であったが、余命乏しく、病床でウルヴァリンにナゾナゾな遺言を残して死ぬ。
その葬儀を黒装束の武装集団が襲撃し、男の孫娘を救出したウルヴァリンは、増上寺からパチンコ屋経由で上野駅まで走って逃げ、そこから東北新幹線に乗り、追ってきたヤクザと格闘し、途中下車してラブホテルに泊まり、路線バスで長崎へと移動する。
ハリウッド映画らしい突っ込みどころ満載のニッポンに苦笑い。
じいちゃんと息子(真田広之)と孫娘(岡本タオ)が殺し合う複雑な理由も、結局は死んだはずのじいちゃんがウルヴァリンの不老不死の超能力を欲しがってただけで、なんでいろいろ手間かけた罠を仕掛けなけりゃならんのか。そもそも、ウルヴァリンの治癒能力って、輸血するみたいにチューって吸い取って自分の身体に注入できるものなの?
状況設定もヘンテコ、ストーリーもヘンテコ。
ラストに(次回作の宣伝で)粉になって死んだはずのプロフェッサーと、超能力を失ってヨボヨボになってたマグニートーも登場するオマケ付き。
この二人が普通に現れるってことは、ダークフェニックスの事件はなかったってことだろ? じゃあ、ウルヴァリンに添い寝していたジーンの幻ってなんなのよ?
新登場のミュータント、ユキオを演じた福島リラのへちゃ顔がちょいと可愛い。
真田広之と(スタントだろうけど)堂々と殺陣を演って健気だ。
点