雨の訪問者|映画スクラップブック


2021/08/27

雨の訪問者

雨の訪問者|soe006 映画スクラップブック
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LE PASSAGER DE LA PLUIE
1970年(日本公開:1970年04月)
ルネ・クレマン チャールズ・ブロンソン マルレーヌ・ジョベール ジル・アイアランド コリンヌ・マルシャン ガブリエル・ティンティ ジャン・ガヴァン

「さらば友よ」のチャールズ・ブロンソンにぞっこん惚れ込んだ脚本家のセバスチアン・ジャプリゾが、ブロンソン主演でアテ書きしたオリジナル・ストーリーをルネ・クレマンが雰囲気たっぷりに演出したミステリー映画。

地中海に面したリゾート地(田舎町)。雨のバス停に赤いバッグを持った不審な男が降り立つファースト・シーンから、沈んだムードのフランシス・レイの音楽がたまらなく良い。(結婚式の場面で流れる)「雨のワルツ」も流麗ないいメロディだ。日本ではこちらがラジオからよく流れていた。

主演はメランコリーという役名のマルレーヌ・ジョベール。少女の面影を残す彼女の視点で、絡み合った2つの殺人事件がトリックとして使われる。「不思議の国のアリス」のようなファンタジックなムードに翻弄され、意図して省略されたと思えるストーリーのつなぎが、複雑な状況に不条理なニュアンスを加味している。 最後に赤いバッグの男の名がマック・ガフィンと明らかにされ、「真相が分かっても誰も喜ばない」結末を一蹴してしまう。理詰めで見る映画じゃない。マルレーヌ・ジョベールとチャールズ・ブロンソンを見て、雰囲気を味わう映画。

雨の訪問者

赤いバッグ、柱時計の振り子、硝子のくるみ割り、白いミニの衣装、爪を噛む癖、ラブラブなエプロン。ディテールばかりがやけに記憶に残る。

ドイツ駐留とはいえ、アメリカの軍人(ブロンソン)が独製拳銃(ルガーP08)を携帯しているのは、どうなんだろう?

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80点 オールタイムベストテン候補(2本)
75点 年間ベストワン候補(18本)
70点 年間ベストテン候補(83本)
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60点 水準作(77本)
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