「お人好しの仙女」のマーガレット・サラヴァンと「モーガン先生のロマンス」のジミー・スチュワートの共演。都会の街角にある高級雑貨店で働く店員さんの、笑いあり涙ありクリスマス・ストーリー。
雑貨店の経営者を演じているのは「お人好しの仙女」でマーガレット・サラヴァンを熱烈に追いまわしていたフランク・モーガン。クリスマス・イヴの夜、店を閉めて表に出たあと、帰宅する従業員をひとりひとり見送る。田舎から出てきたばかりの新米店員を食事に誘う場面が微笑ましくていい感じ。
コミカルな使い走りのウィリアム・トレイシーも好印象。
「黒い瞳」のオルゴールを内蔵した葉巻ケースを狂言回しみたいに扱っていて面白い。
マーガレットがジミーの存在に気づくラストは「街の灯」風。
セット撮影だけど、雪が舞うなか賑わいをみせるクリスマス風景が良く撮られている。
原作(ニコラウス・ラスロの戯曲)の舞台がブダペストだから映画でもそのままなんだろうけど(アメリカ俳優が英語で喋ってるし)ずっとニューヨークだと思って見てました。
ウエルメイドながら幸せな気分に浸れるチャーミングな佳品。
原題「The Shop Around the Corner」が邦題「桃色の店」。モノクロだし何処がピンクなのか意味不明。再映のときに「街角」と改題されていたらしい。
むかしむかし、おれがまだ子供だった頃は、雑誌(「明星」とか「平凡」とか)にペンフレンドを募るコーナーが載っていました。
点