アニタ・オデイの代表作
超オススメ! アニタ・オデイを聴くなら、まずこの1枚から。
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Verve
Recorded at February 1956
1. You're the Top
2. Honeysuckle Rose
3. A Nightingale Sang in Berkeley Square
4. Who Cares?
5. I Can't Get Started
6. Fine and Dandy
7. As Long as I Live
8. No Moon at All
9. Time After Time
10. I'll See You in My Dreams
11. I Fall in Love Too Easily
12. Beautiful Love
アニタ・オデイ(vo)、バディ・ブレグマン楽団
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スタンダード・ソングを緩急自在にフェイクして、ジャズ・ヴォーカルの粋を聴かせる、アニタ絶頂期の1956年録音。
ウォーキング・ベースだけを相手に唄い始め、徐々に白熱してゆく「ハニーサックル・ローズ」、しっとりとした情感と絶妙なフレージングに酔う「バークリー・スクエアのナイチンゲール」、ミュージシャンの名前が歌詞に次々と登場する「ユーアー・ザ・トップ」も愉快痛快。
ポール・スミスのピアノを中心としたカルテット、カルテット・プラス・4トロンボーン、カルテット・プラス・ストリングスと、異なる3つのスタイルで的確にサポートするバディ・ブレグマンのアレンジは、歌伴のお手本。
アニタの持ち味であるスピード、スウィング感、アドリブの面白さが余すとことなく発揮された、ヴォーカル・ジャズの逸品。絶対的オススメ!
アニタ・オデイのベストセラー・ディスク
アニタ・オデイ プロフィール
1919年12月18日、イリノイ州シカゴ生まれ。本名アニタ・コルトン。
1939年にマックス・ミラーのグループに加わり歌手デビュー。1941年、ジーン・クルーパ楽団の専属歌手として、「Let Me of Uptown」「That's What You Think」などのヒットで人気を獲得。1944年にモダン・ビッグバンドのスタン・ケントン楽団に1年間在籍したのち、クルーパ楽団に戻る。「Boogie Blues」「Opus One」はこの時期の代表曲で、これらのヒットにより、ダウンビート誌の人気投票で女性ヴォーカリストのトップに選ばれる。1945年にクルーパ楽団を離れ、ソロ・シンガーとして独立するが、クラブ経営に失敗、借金を背負い、アルコールで喉も精神も痛めてしまう。
1952年から、J.A.T.P.のプロデューサー、ノーマン・グランツのレーベル(クレフ/ヴァーヴ)でレコーディングを再開。「ジス・イズ・アニタ」「アニタ・シングス・モスト」「ピック・ユアセルフ・アップ・ウィズ・アニタ・オデイ」など、モダン・ヴォーカル史に残る傑作レコードを次々とリリース、再びトップ歌手の座に返り咲く。1964年にヴァーヴとの契約が終了するとレコーディングの機会は減ったが、1969年にニューヨークで第1線に復帰。 1973年以降は西海岸を中心にクラブで唄っている。
天才的なスウィング感とホーンライクなフレージングで、他の白人シンガーにはみられない奔放なアドリブがアニタの魅力だが、ハスキー・ヴォイスを活かしたセンスのよいバラッド歌唱にも独特の翳り、味わいがある。
1996年に酒に酔って階段から転落、入院生活をおくっていたが1年後にステージに復帰。
2006年11月23日、ロサンゼルスの病院で死去、享年87歳。