ジョン・ウェイン 「ハタリ!」
July 18, 2005
30年前の7月18日
フジテレビのゴールデン洋画劇場(当時は金曜日の放送だった)で、
ジョン・ウェイン主演、ハワード・ホークス監督の『ハタリ!』を観てました。
1961年製作の明朗冒険喜劇。東アフリカのタンガニーカで猛獣狩りをする男たちを描いた、ただそれだけの映画。
冒頭で捕り逃がしたサイをクライマックスで見事仕留める、とか、取材にやってきた女性キャメラマン(エルザ・マルティネリ)と男たちの恋のさや当てだとか、スジらしきものもあるにはあるけど、各々のエピソードは独立していて直線的に繋がっていない。159分の長い映画なので、テレビ放映時にはかなりカットされていたと思うが、そんな構成なので短縮版でも混乱はなし。
レッド・バトンズが考案した一網打尽ロケット網とか、柵を脱走した駝鳥の捕獲だとか、デティールの面白さで見せるタイプの映画ですね。粋な台詞も散りばめられていて、この作品を好きな人が集まったら、一晩中語り明かしてしまうような、そんなタイプの映画。
最大の見所はスピードとスリル満点のサイ狩り。ジープにドカンドカンぶつかってくるサイの重量感が迫力。
帰国するマルティネリを追いかけてくる3匹の子象も可愛い。
動物園に送るために捕獲しているので、すべて生捕りなのが良い。
動物好きには堪らない1本。
ハンターのメンバーは、ハワード映画らしく、各々得意技とプライドを持ったプロフェッショナルばかり。この個性的な面々を、なにもしないで突っ立っているだけでまとめているのが、ジョン・ウェインの貫禄。
こんな役者、もう二度と現れないでしょう。
タイトルの「Hatari!」は、スワヒリ語で「やばッ!」とか「危ねぇ!」の意。サイ狩りの場面は、マジで「やばッ!」って声に出ますぜ。