soe006 クリスマス・アルバム:2011年度版

クリスマス・アルバム:2011年度版

November 09 2011

クリスマス・アルバムをまとめて聴く

今年もまたこの季節がやってきました。
昨年に続いて(懲りずに)ジャズ系ボーカル・アルバムの特集です。

今年は、ジャズ系のクリスマス企画物はまだこれしか出てないのかな?
マイケル・ブーブレ、うーん、悪くないけどそんな注目してるわけでもない。プッピーニ・シスターズ目当てで買ったのよ。

Michael Buble Christmas

Michael Buble Christmas
amazon

Michael Buble
The Puppini Sisters
Shania Twain
Thalia

01 It's Beginning To Look A Lot Like Christmas (3:26)
02 Santa Claus Is Coming To Town (2:51)
03 Jingle Bells (2:40) featuring The Puppini Sisters
04 White Christmas (3:37) with Shania Twain
05 All I Want For Christmas Is You (2:52)
06 Holly Jolly Christmas (2:00)
07 Santa Baby (3:52)
08 Have Yourself A Merry Little Christmas (3:51)
09 Christmas (Baby Please Come Home) (3:09)
10 Silent Night (3:48)
11 Blue Christmas (3:43)
12 Cold December Night (3:19)
13 I'll Be Home For Christmas (4:26)
14 Ave Maria (4:02)
15 Mis Deseos/Feliz Navidad' (4:25) with Thalia
16 Michael's Christmas Greeting (0:05)
Bonus Track
17 Winter Wonderland (2:31)
18 Frosty The Snowman (2:41) featuring The Puppini Sisters
19 Silver Bells (3:09) featuring Naturally 7

Release Date: October 25, 2011
Reprise

当サイトでは所有ディスクのデータを元に紹介しているため、現在販売されているディスクと収録曲等が異なる場合があります。ご了承下さい。

いまいちばんのヒットメイカー、デイヴィッド・フォスターがプロデュースしたマイケル・ブーブレのクリスマス・アルバム。
レギュラー盤は 01〜15の15曲入り。
トラック16はブーブレからのクリスマス・メッセージ(約5秒)。
17〜19は、DVD付デラックス・エディションに収録されているボーナス・トラック。国内盤には、17曲目「ウィンター・ワンダーランド」のみボーナス収録されています。
当然、プッピーニとの共演が2曲収録されたデラックス・エディションを購入。

ちなみに、amazon.co.jpでは、輸入盤のレギュラー版(15曲)が最も安くて、次いでDVD付デラックス・エディション(18曲)、いちばん高い国内盤にはボーナス・トラックが1曲しか入ってません。

ご贔屓のコーラスグループ、ザ・プッピーニ・シスターズのニュー・アルバム「Hollywood」がもうすぐ発売されるけど、それを待ちきれずに購入。いわば「Hollywood」発売までのツナギの1枚だったけど……結論から先にいうと、これは買って良かった1枚。

1曲目「It's Beginning To Look A Lot Like Christmas」の甘くソフトな、余裕の歌いっぷりはどうよ。かなりいいぞ、これは!
2曲目「サンタが街にやって来る」も、ダイナミックなブラス相手に、力まず軽く、巧いもんです。
そして3曲目はプッピーニ・シスターズとの共演で「ジングル・ベル」。期待どおりのチャーミングな掛け合いが楽しい。すっかりクリスマス気分。
4曲目はシャナイア・トゥエインとの共演で「ホワイト・クリスマス」。トゥエインはカントリー系の女性シンガーですね。バックのコーラスがドゥ・ワップ風で楽しい。
5曲目はマライヤ・キャリーのヒット・チューン「恋人たちのクリスマス All I Want For Christmas Is You」。プッピーニ・シスターズも、去年リリースされたクリスマス・アルバムで歌ってました。
6曲目「Holly Jolly Christmas」。7曲目はキャット・ウーマン(アーサー・キット)の悩殺ヴォイスで有名な「サンタ・ベイビー」。男がどーゆー風に料理するんだろって思ってたら、けだるくゆるく歌ってる。ウケ狙いでコミック風にしなかったのは正解。
8曲目は「ハブ・ユアセルフ・ア・メリー・リトル・クリスマス」。過去に名唱がいっぱい残ってる名曲は難しい。ブーブレはストリングスをバックに軽くソフトに流して歌ってる。
9曲目はソウルフルな女性コーラスがバックについてる「Christmas (Baby Please Come Home)」。このあたりからいつものブーブレらしくなってくるのか。パンチの効いたコーラス聴いてると、オッサンはシュープリームスのクリスマス・アルバムを懐かしく思い出すのでありました。
少女の清純なコーラス付で、10曲目「きよしこの夜」。ブーブレって意外と真面目なのか、普通に歌ってる。
11曲目はニューオリンズ風ブラスバンドをバックに、プレスリーの「ブルー・クリスマス」。このアルバム、アレンジの趣向がハンパじゃない。けっこう金かけてますね。
12曲目、ブーブレのオリジナルで「Cold December Night」は普通のポップス。
13曲目「I'll Be Home For Christmas」、だからこーゆー過去に名唱がいっぱい残ってる定番名曲は難しい。あってもなくてもいいけど、なきゃないで寂しいか?
14曲目、グノーの「アヴェ・マリア」。なんでブーブレがこれ歌わなきゃなんないの。シナトラも歌って失敗してたのに。身に合わない曲はスルーしたほうがいいぞ。
レギュラー盤ラスト・ナンバーは、メキシコのタリア(アリアドゥナ・タリア・ソディ・ミランダ)とのデュエットで「Mis Deseos」と「Feliz Navidad」のメドレー。カラッといい。

ボーナス・トラックの3曲は、レギュラー盤から外されてしまった理由がなんとなく分かる出来具合。プッピーニ・シスターズ共演の「Frosty The Snowman」なんか(これは憶測だけれども)、「ジングル・ベル」と2曲録音して、どっちか良い方を残そう、みたいな……そんな感じかな。
デラックス・エディションのラスト・ナンバー「シルバー・ベルズ」で共演しているナチュラリー7は男性7人のコーラス・グループ。ドラム、ギター、キーボード、ハーモニカ、サックスなどの音色を声だけで歌う「ヒューマン・ビート・ボックス」が売りのナチュラリー7だけど、ここでは声色を用いず普通のコーラスで共演。

15曲(デラックス・エディションは18曲)を続けて聴くと少々中だるみの感じがしないでもないけど、アレンジにいろいろ趣向があって、シナトラ、クロスビー、ナット・コールなど古風なボーカル好きも納得の出来栄えではないかと思いますです。

ジャズ系ボーカルのクリスマス・アルバム、今年はまだこの1枚(マイケル・ブーブレ)しかアンテナにひっかからん。
これから出るのか、出ないのか。
去年はジェイミー・ポール、プッピーニ、ウィルソン・フィリップス、キャサリン・マクフィー、take6、スージー・アリオリと賑やかだったのにね。

……ということで、去年クリスマスのあとに購入したため紹介してなかったジェイミー・ポールのクリスマス・アルバム。

Jaimee Paul Christmas Time Is Here

Jaimee Paul Christmas Time Is Here
amazon

ジェイミー・ポール(vo)
ビージー・アデール(p)他
ストリングス&ホーンズ

01 I've Got My Love To Keep Me Warm (3:23)
02 Christmas Song ,The (4:25)
03 Christmas Time Is Here (4:14)
04 Jingle Bells/Jolly Old St. Nicholas (3:17)
05 The Man With The Bag (3:27)
06 That's What I Want For Christmas (4:54)
07 Silent Night (4:36)
08 Have Yourself A Merry Littlechristmas (4:39)
09 God Rest Ye Merry Gentlemen (4:13)
10 I'd Like You For Christmas (3:50)
11 Rockin' Around The Christmastree (3:44)
12 Santa Baby (4:20)
13 White Christmas (4:38)

Release Date: October 2010
Green Hill Music

当サイトでは所有ディスクのデータを元に紹介しているため、現在販売されているディスクと収録曲等が異なる場合があります。ご了承下さい。

ジェイミー・ポールは、今とても微妙な位置にいる。
なんで微妙かというと、似たようなタイプの女性シンガーが、わんさかいるから。
例えば、ヘイリー・ロレンとかジェーン・モンハイトとか、あるいはアン・ハンプトン・キャラウェイとか。
このあたり、みなさんうまいし、ルックス綺麗だし、アルバム選曲も申し合わせたように似てる。

Halie Loren Many Times, Many Ways-A Christmas Collection

Halie Loren Many Times, Many Ways-A Christmas Collection
amazon

ヘイリー・ロレン(vo)
マット・トレーダー(p)

01 The Christmas Song (4:16)
02 Winter Wonderland (2:49)
03 Blue Holiday (4:10)
04 Sugar Cookies (2:23)
05 Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow! (2:14)
06 Grown Up Christmas List (4:49)
07 Home For The Holidays (2:44)
08 Have Yourself A Merry Little Christmas (5:18)
09 Santa Baby (2:46)
10 From The Mouths Of Babes (3:41)
11 Nature Boy (2:58)

Release Date: October 18, 2011
White Moon

当サイトでは所有ディスクのデータを元に紹介しているため、現在販売されているディスクと収録曲等が異なる場合があります。ご了承下さい。

ピアノ(マット・トレーダー)だけを伴奏に歌ったヘイリー・ロレンのクリスマス・ソング集。
スマッシュ・ヒットとなった「青い影 They Oughta Wrote a Song」より前の、2008年録音。
インディーズ・レーベル(White Moon)からのリリースだったので、日本では昨年ビクターエンタテインメントが発売した国内盤しか手に入らなかったようですが、今年(2011年)の秋よりオリジナル盤が輸入されたので購入。
素の声が清々しくて、「青い影」よりこっちのアルバムのほうがうんといい。
去年リリースされた「アフター・ダーク」とか、ゴテゴテしてて逆にこの人の魅力・個性を薄くしてしまっていたように思う。
ヘイリー・ロレンは、「青い影」みたいなコマーシャルから離れて、好きな曲を好きなように、地道に歌っていけば、ジャネット・サイデルみたいなチャーミングな魅力がでると思う。
「青い影」みたいなヒットにはならんだろうけど。

Jane Monheit The Season

Jane Monheit The Season
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ジェーン・モンハイト(vo)
ストリングス&ホーンズ

01 This Christmas (3:50)
02 Merry Christmas Darling (4:35)
03 The Man With The Bag (2:02)
04 Moonlight In Vermont (5:01)
05 Sleighride (2:47)
06 Have Yourself A Merry Little Christmas (5:58)
07 I Love The Winter Weather/I've Got My Love To Keep Me Warm (3:39)
08 The Christmas Waltz (2:51)
09 I Heard The Bells On Christmas Day (2:43)
10 Santa Claus Is Coming To Town (2:50)
11 My Grown Up Christmas List (5:01)

Release Date: October 18, 2005
Epic Sony

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同じクリスマス企画ものでも、ヘイリー・ロレンのあとだとジェーン・モンハイトのうまさが際立つ。絶賛された「Taking a Chance on Love」の1年後の録音で、ヴォイスは安定している。
前作「Taking a Chance on Love」がムード重視の選曲とアレンジでおとなしめだったので、「The Man with the Bag」のようなスウィンギー・ナンバーをノリノリで歌うモンハイトは嬉しい。
しかし、「Moonlight in Vermont」なんか聴くと、やっぱりモンハイトはスローテンポの曲で情感を漂わせるのがほんとに巧いと思う。
「Have Yourself a Merry Little Christmas」とか、背筋がゾクゾクしてくる。

ラストに収録されている「My Grown Up Christmas List」は、デヴィッド・フォスターが作曲した新しいクリスマス・スタンダード。
ヘイリー・ロレンも「Many Times, Many Ways」で歌ってたけど、ナタリー・コール、バーブラ・ストライサンド、エイミー・グラント、マンハッタン・トランスファー、マイケル・ブーブレ、ステイシー・ボイド、ボニー・ジェイムス、B.J.トーマス、なんとなんと宝塚歌劇団まで録音してます。

Ann Hampton Callaway This Christmas

Ann Hampton Callaway This Christmas
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アン・ハンプトン・キャラウェイ(vo)

01 Jingle Bells (3:34)
02 The Christmas Song (4:59)
03 Silent Night/A Child Is Born (4:29)
04 Baby, It's Cold Outside (4:38)
05 I'll Be Home For Christmas (4:59)
06 This Christmas (4:50)
07 Manhattan In December (3:44)
08 A Christmas Love Song(4:27)
09 Carol Of The Bells (3:05)
10 Have Yourself A Merry Little Christmas (4:42)
11 God Bless My Family (4:49)
12 White Christmas (4:10)

Release Date: October 7, 1997
Encoded Music/Capitol

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アン・ハンプトン・キャラウェイも、ジェーン・モンハイトと並んで、もはや中堅どころのシンガーですね。
ジャズ系ポピュラーというか、ポップス系ジャズ・シンガーというか……このあたりの女性歌手は、うまいことはうまいけど、エラやサラ・ヴォーンのような正真正銘ジャズ・シンガーと同列にするにはいかないところが、どうも煮え切らないところで。

去年も書きましたけど、ジャズのヴォーカルって扱いが難しい。ポピュラーとの境界線が曖昧で、どこまでがジャズでどこからポップスなのか、不毛な論争のネタになりやすいんですよね。
じゃあ、ってんで流れに身をまかせ、やっぱり買っちゃいましたよ、マライヤ・キャリー。

Mariah Carey Merry Christmas II You

Mariah Carey Merry Christmas II You
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マライヤ・キャリー(vo)

01 Santa Claus Is Coming To Town (Intro) (0:22)
02 Oh Santa! (3:31)
03 O Little Town Of Bethlehem/Little Drummer Boy (3:32)
04 Christmas Time Is In The Airagain (3:01)
05 The First Noel/Born Is The King (Interlude) (4:32)
06 When Christmas Comes (4:46)
07 Here Comes Santa Claus/Housetop Celebrati (3:29)
08 Charlie Brown Christmas (2:49)
09 O Come All Ye Faithful/Hallelujah Chorus (3:38)
10 O Holy Night (5:01)
11 One Child (4:25)
12 All I Want For Christmas Is You [Extra Festive] (4:02)
13 Auld Lang Syne (The New Year's Anthem) (3:47)

Release Date: November 1, 2010
Island

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ついにマライヤ・キャリー!
もうここまでくれば怖いものなし!
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たっぷり聴いて、よいお年をお迎えください。

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