ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調 作品6
超絶技巧派ヴァイオリニスト、ニコラ・パガニーニが1817年ごろに作曲した、高度な技巧を要するコンチェルト。
技のデパート的な作品ですが、イタリアン・カンタービレの甘美な旋律に満ちていて、人気のある曲です。
超絶技巧を要する独奏ヴァイオリンに対し、管弦楽はあっさりとした伴奏に終始しており、これは楽譜の流出を嫌ったパガニーニが、オケに初見で演奏できるように配慮したものと思われます。
パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番&第2番
サルヴァトーレ・アッカルド(ヴァイオリン)
1. ヴァイオリン協奏曲 第1番
1975年1月 ステレオ録音 |
パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番
イツァーク・パールマン(ヴァイオリン)
1. パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 op.6
1971年 ステレオ録音 |
パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番&第2番
ジャン=ジャック・カントロフ(ヴァイオリン)指揮
1. ヴァイオリン協奏曲 第1番
1990年4月 デジタル録音 |
楽譜(スヴィニ・ツェルーボ社)の改訂にも携わっているアッカルドは、1958年のパガニーニ・コンクールで優勝し、パガニーニが愛用していたグァリネリ「カノン」を貸与されています。技術的にも学術的にもスタンダードな名演で、イタリア人らしいカンタービレが聴いていて気持ちがいい。録音も優秀なので最初の1枚に最適です。
のびやかな美音が魅力のパールマン。明るく爽やかな曲想は、この人の楽天的な資質とマッチしています。
カントロフの弾き振りには少々硬さが感じられますが、そのぶんシャープというかメカニカルな印象。
この協奏曲に限っては、バックのオーケストラは(ヴァイオリン独奏の邪魔になっていなければ)どこがやっても同じですね。