ボロディン四重奏団のベートーヴェン弦楽四重奏曲
July 3, 2010
最近買ったクラシックCD
ここ数ヶ月、ベートーヴェンの室内楽曲ばかり聴いていまして……
グリュミオー&クララ・ハスキルのヴァイオリン・ソナタ(Philips)、ロストロポーヴィチ&リヒテルのチェロ・ソナタ(Philips)、アシュケナージ、パールマン、リン・ハレルのピアノ三重奏曲(EMI)などなど。
でも最も聴いたのは弦楽四重奏曲。
特に第7番(ラズモフスキー第1番)。
もしかしたら、9曲の交響曲よりも……
32曲のピアノ・ソナタよりも……
ラズモフスキーが一番好きかも知れない!
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は、ピアノ弾きにとっての「平均律クラヴィーア曲集」やチェロ弾きにとっての「無伴奏チェロ組曲」みたいなもんかなあ。
試金石というか、この曲を演奏することで演奏者の技量を測られてしまうみたいな、この曲の演奏で高評価を得たら一流と認められるみたいな……そんな感じですねえ。
腕に相当の自信がなければ、全集録音できないっすよ。
だからもう……
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集を録音しているようなグループは、どれも超一流。
定番なのは、バリリSQ、ブダペストSQ、スメタナSQ、アルバン・ベルクSQあたり。
50年代前半のモノラル録音のバリリは後回しにしても、ブダペスト、スメタナ、アルバン・ベルクの演奏はどれも素晴らしい。
どれかひとつなんて選べません。みんな、それぞれに素晴らしい。
これらの全集があれば10年くらいはベートーヴェンに不自由しないですむと思うのですが……
ふと浮気心をだして買っちゃったのが……
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ベートーヴェン:弦楽四重奏曲ボロディン弦楽四重奏団 CD 1 1987-89年 デジタル録音 |
ボロディン弦楽四重奏団は、ショスタコーヴィチのエキスパートとして名高いグループですが、以前買った「ボロディン:弦楽四重奏曲第2番 ニ長調」が、ロマンの香りがむんむん濃くって好きだったんですよ。
なんてのは後付の理屈で、ほんとは安かったからなのよー!
(こればっかしだなー)
amazon.co.jp だと 1200円くらい。
人気曲だけ厳選収録してあるのも嬉しい。
それに、Virginレーベルの廉価盤はこれまで何枚か買ってるけど、1枚たりともハズレがなかったの。
価格よし!
選曲よし!
録音・音質よし!
肝心の演奏は……めちゃくちゃ素晴らしい!
ラズモフスキーの第1番に限って言えば、上記のどのグループの演奏よりも、これが一番好き。
買ってから10回くらい聴いてるけど、ぜんぜん厭きない。
もしかしたら、これがラズモフスキー第1番の決定版になるかも。
もちろん、他の3曲も遜色ない上出来。
室内楽曲はあまり熱心に聴いてない人(つまり俺様みたいな人)には絶対のオススメ。
安いから試しに買って聴いてみて。
交響曲第3番「英雄」が好きなら、きっと気に入ると思いますです。