弦楽八重奏曲 変ホ長調 作品20
1825年の秋、メンデルスゾーンが弱冠16歳のときに完成された室内楽曲。
復弦楽四重奏の編成ですが、シュポーアの八重奏曲のように2つの四重奏を対比的に扱っているのではなく、厚みのある弦楽四重奏曲として、弦楽合奏風の効果を狙った作品。スケルツォ(第3楽章)のみメンデルスゾーン自身による管弦楽編曲版があり、演奏者を増員して弦楽合奏として演奏されることもあります。
少年らしい天衣無縫な明るい活力と覇気に満ち、それでいて無理なく端正な構成でまとめられており、神童の名に違わぬメンデルスゾーンの天才が発揮された初期の室内楽曲。
作曲年代:1825年
楽器編成:ヴァイオリン4、ヴィオラ2、チェロ2
楽曲構成:
第1楽章
アレグロ・モデラート・マ・コン・フオーコ 変ホ長調 ソナタ形式
第2楽章
アンダンテ ハ短調 自由なソナタ形式
第3楽章
スケルツォ、アレグロ・レッジェーリッシモ ト短調 ソナタ形式
第4楽章
プレスト 変ホ長調 自由なフーガ形式
演奏時間:約32分
メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲&弦楽四重奏曲第2番
クリーヴランド四重奏団
1. 弦楽八重奏曲 ホ長調 作品20 1986年11月 デジタル録音 Telarc 輸入盤 |
溌剌と躍動する天才少年の純粋な音楽の喜び。クリーヴランド四重奏団とメリオラ四重奏団による瑞々しい演奏。
メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲/ハイドン:弦楽四重奏曲第39番「鳩」&第67番「ひばり」
スメタナ四重奏団
1. メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲 1980年10月 デジタル録音 Denon |
ベテラン・スメタナ四重奏団と新進・パノハ四重奏団による、熱気ある緊張感に満ちた東京文化会館でのライヴ録音。軽妙なスケルツォ(第3楽章)と厳粛なフーガ(第4楽章)が見事。
メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲&弦楽五重奏曲第2番アカデミー室内アンサンブル
1. 弦楽八重奏曲 変ホ長調 作品20 1978年12月 ステレオ録音 Philips 輸入盤 |
メンデルスゾーンらしい、色彩的で明るく華やかな味わいの、アカデミー室内アンサンブルによる演奏。