ハンス・ジマー著作権侵害事件
June 17, 2006
ハリウッドの人気作曲家ハンス・ジマーが、グスターヴ・ホルストの財団から著作権侵害で訴えられている。
訴えによると……
ジマーは「グラディエーター」のサウンドトラックに、ホルストの組曲「惑星」の中の「火星、戦争をもたらす者」を使用したという。ジマー自身、「グラディエーター」のライナーノーツのなかで、「構文こそ違うが、同じ言語、同じボキャブラリーを使った」と認めている。
しかし、ジマーの弁護士は、「グラディエーター」と「惑星」とは別のものだと主張。「『火星』のコピーでは断じてない。2つを聴き比べれば、どんな人でもこの訴えが無意味であることが分かるだろう」と語っている……とのこと。
「グラディエーター」だったら、「惑星」よりもこっちのほうが(そのまんま使ってるし)、じゃ、ワーグナー財団も訴訟しちゃおうかな〜、とか。
だったら、うちはジョン・ウィリアムスとジェームズ・ホーナーを訴えちゃおうかな〜、とか。
おい、日本の映画音楽を聴いてみろよ、パクリ放題にパクってるぜ。アジアの住民は著作権意識がないからな〜、黄色い猿を裁判で脅かせば、俺たち弁護士は一生仕事に困らないぜ、はッはッはッ、とか……
もう、際限ないよ、こういうのは。
映画音楽は、著作権放棄したらどうなの?
ということで……「2つを聴き比べ」るまでもなく、(マクドナルド肥満裁判と同じで)これを判例として認めると、際限なく訴訟がおこって裁判所が機能不全に陥る危険性があるという理由から……「著作権侵害とは認められない」って判決で決着するでしょう。
勝ち負け関係なく、騒動を大きくしてジマーの心証を悪くする(Obstruction of business:営業妨害)を目的とした訴訟だと思うけど……すると、仕掛人は元MVグループでこき使われていた中の一人なのかな?
担当作品も多いけど、それ以上に、恨みを買ってる奴が多そうな作曲家(兼音楽コーディネーター)だものなあ。