名曲名盤ベスト3 マーラー:交響曲第1番 「巨人」

クラシック 名曲名盤ベスト3

交響曲第1番 ニ長調 「巨人」

グスタフ・マーラー

若きマーラーの、抒情詩人としての資質が発揮された、最初の交響曲。
初演時には全2部5楽章の交響詩として発表され、それぞれの楽章には標題が付けられていた。

第1部「若人、美徳、結実、苦悩などの日々より」
  第1楽章「果てしなき春」
  第2楽章「花の章」
  第3楽章「帆に風をはらんで」
第2部「人間喜劇」
  第4楽章「座礁して、カロの絵画のような葬送行進曲」
  第5楽章「地獄から天国へ」

しかし、初演は理解と評価を得られず、マーラーは「花の章」をカット。通常の4楽章形式の交響曲に書き直し、標題も削除した。
現在演奏されているのは1896年の改訂版だが、まれに「花の章」付きも演奏される。
標題の「巨人」は、交響詩として発表された際に付けられていたもので、ジャン・パウルの小説「巨人」(Titan)に由来する。のちに作曲者によって削除されたが、慣例によりニックネームとして今でも用いられることが多い。

作曲年代:1884年から1888年にかけて
初演:1889年11月20日
ブタペスト・フィルの演奏会(指揮は作曲者自身)

楽器編成:
フルート4(2名はピッコロ持ち替え)、オーボエ3、イングリッシュ・ホルン、クラリネット4、バス・クラリネット、ファゴット3、コントラ・ファゴット、ホルン7、トランペット4、トロンボーン3、チューバ、ティンパニ、シンバル、トライアングル、大太鼓、弦5部。

楽曲構成:
第1楽章:ゆるやかに、重々しく。
長大な序奏部と、自由なソナタ形式による主部から構成されている楽章。マーラー自身の言葉によれば、オーストリアの森の神秘的な夜明けであり、カッコウの鳴き声も聞こえてくる。「さすらう若人の歌」第2曲のメロディが、第1主題として用いられている。
第2楽章:力強く運動して。
オーストリアの農民舞曲による、三部形式のスケルツォ。主部は力強く活発な動きのある主題。中間部は牧歌的で優美なワルツ。
第3楽章:緩慢になることなく、荘厳に威厳を持って。
三部形式。コントラバスのソロで始まる主題が、カノン風に発展する主部。「さすらう若人の歌」第4曲のメロディが抒情的に歌われる中間部。幻想的な雰囲気のなかにグロテスクな味わいを醸した、マーラーならではの楽章。
第4楽章:嵐のように激しく運動して。
第1楽章の主題と関連した、自由なソナタ形式の楽章。青春の情熱と絶望が咆吼する、強烈でエネルギッシュなフィナーレ。

演奏時間:約55分(1896年の改訂版)

マーラー:交響曲第1番 「巨人」
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マーラー:交響曲第1番 「巨人」

ブルーノ・ワルター指揮 コロンビア交響楽団

1961年 ステレオ録音 (CBS Columbia)

作曲者マーラーがこの楽曲にこめようとした夢、憧れ、挫折、苦悩といった要素が、どれもくっきりとしたアウトラインで、分かりやすく描き出されている。マーラーの直弟子だったワルターならではの解釈で、その思い入れと情熱は若々しく、とても80歳を超えた指揮者の演奏とは思われない。青春の心の痛みがそのまま伝わってくるような瑞々しさにあふれた演奏。

マーラー:交響曲第1番 「巨人」
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マーラー:交響曲第1番 「巨人」

レナード・バーンスタイン指揮
ニューヨーク・フィルハーモニック管弦楽団

1966年 ステレオ録音 (CBS Columbia)

猪突猛進に突っ走る、ニューヨーク・フィル時代のバーンスタイン。爆演系のかなり荒っぽい演奏だが、そこがこの楽曲と絶妙にマッチしている。バーンスタインには、1987年にライヴ収録されたアムステルダム・コンセルトヘボウ管とのデジタル録音盤もあるが、そこでは濃厚なロマンティシズムを醸しだして、円熟の貫禄をみせている。比較して聴くと面白い。

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クラウディオ・アバド指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

1981年 デジタル録音
(Deutsche Grammophon)

クラウディオ・アバド&ベルリン・フィルによるデジタル時代のマーラー美学。過度の感情移入を排し、明快にメロディを歌わせるアバド。磨き抜かれたオケの機能美をみせつけるベルリン・フィル。泥臭さのない、洗練されたマーラー。

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交響曲第1番 ニ長調 「巨人」
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交響曲第9番 ニ長調
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グリーグ&シベリウス 管弦楽作品集

ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

グリーグ:
1. 「ペール・ギュント」第1組曲 作品46
2. 「ペール・ギュント」第2組曲 作品45
3. ホルベルク組曲 作品40

シベリウス:
4. 悲しきワルツ 作品44の1
5. トゥオネラの白鳥 作品22の2
6. 交響詩「フィンランディア」 作品26

1982-84年 デジタル録音
Deutsche Grammophon

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