ジャズ・ミュージック・ライブラリー
April 5, 2009
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Songs for Young Lovers/Swing Easy!
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キャピトル・レーベルに吹き込んだ最初の2枚(10インチLP)をカップリング。ボビー・ソクサー(ミドル・ティーン)のアイドルから、本格的なシンガーへと変貌したシナトラの、深みのある歌声がたっぷり味わえる、1953-54年の録音。
歌伴の名手ネルソン・リドル編曲指揮によるバンドをバックに、快活なテンポのスウィンギー・ナンバーから、心に染みいる切々としたバラッド・ナンバーまで、シナトラの魅力を余すことなく伝える名盤中の名盤。
最高のシナトラにして最高のヴォーカル・アルバム。絶対的オススメ!
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Sammy Davis Jr. Sings Laurindo Almeida PlaysReprise
1. Here's That Rainy Day |
1966年6月録音。
40代以上のオジサン、オバサンには、「う〜ん、ダイナマイト!」の洋酒CMでお馴染みのサミー・デイビスJr。
小柄な体躯からは想像つかないダイナミックなタップダンスと声量たっぷりの歌声ですが、このアルバムではローリンド・アルメイダのギター1本を相手に、シミジミとバラッドを語っています。
星の数ほどあるバラッド・アルバムのなかでも、十指に数えられる名盤。
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Study in BrownClifford Brown And Max Roach Quintet 1. Cherokee クリフォード・ブラウン(トランペット) 1955年2月23-25日、ニューヨーク録音 |
モダンジャズを聴きたい?
かっこいいトランペットを聴きたい?
初めてジャズのディスクを買うんですか?
グルーヴィーなリズムに身をまかせたい?
クリフォード・ブラウンの代表作が欲しい?
このアルバムを買いなさい。
ブラウニーとマックス・ローチの双頭コンボってことで、二人だけ突出して語られることの多いブラウン=ローチ・クインテットでありますが、ジョージ・モロウ(ベース)やリッチー・パウエル(ピアノ)だって凄いんですぜ。ローチの変則リズムに合わせ、ブラウニーのソロの邪魔をしないだけでもたいしたもの。
ハロルド・ランド(テナー)も超一流なのに、ブラウニーとローチの天才が輝いているために、霞んでしまい可哀相。
この双頭コンボは、ソニー・スティット、テディ・エドワーズ、ランドとテナー奏者を変え、最終的にはソニー・ロリンズを迎えることになるけれど、やっぱりランドが加わっている録音盤がしっかりまとまっていて好きだなあ。
モダンの基本がしっかりあるうえに、「チェロキー」や「A列車で行こう」みたいなエンタテインメント性も嫌味がなく、正真正銘、これがモダンジャズ。
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It Don't Mean a Thing
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デューク・エリントン楽団の録音より、アイヴィ・アンダーソンのヴォーカル・ナンバーだけをチョイスしたオムニバス盤(26曲目「エンプティ・ベッド・ブルース」のみ、1946年録音のフィル・ムーア楽団)。技巧を凝らしたスキャットで話題を呼んだ「スウィングしなけりゃ意味ないね」ほか、「ムード・インディゴ」、「アイ・ガット・イット・バッド」、「ロックス・イン・マイ・ベッド」など、代表的なエリントン・ナンバーを網羅。エリントンが彼女に捧げて作曲した「アイム・サティスファイド」や、キャバレー歌手風にシャンソンっぽく唄った「マイ・オールド・フレイム」も収録。1932年から1942年にかけてアイヴィがエリントン楽団と録音したナンバーは、RCAやCBSに全体で80曲ほど残されているが、その全貌がこれ1枚でほぼ把握できる内容となっている。
ビリー・ストレイホーン、クーティ・ウィリアムス、ベン・ウェブスター、ジョニー・ホッジスなど、当時エリントン楽団に在籍していたスター・プレイヤーたちの演奏もあわせて堪能できる、豪華な1枚。
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Ernestine Anderson
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コンコード・レーベルに復帰後レコーディングしたブルース集。
伴奏はジーン・ハリス・トリオに、テナーサックスのレッド・ハラウェイを加えたカルテット。 1984年録音。
カウント・ベイシーの「ゴーイン・ザ・シカゴ・ブルース」、エリントン・ナンバーの「ラッキー・ソー・アンド・ソー」、「ダウン・ホーム・ブルース」など、選曲も良い。キャノンボール・アダレイの演奏で有名な、ジョー・ザビヌル作曲「マーシー・マーシー・マーシー」のヴォーカル・ヴァージョンも貴重。
南部テキサス州生まれの本領発揮。アーシーな雰囲気が漂う1枚。
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ホワッツ・ニュー マリアン・モンゴメリーDecca
1. ギヴ・ミー・ザ・シンプル・ライフ マリアン・モンゴメリー(vo)、サイ・オリバー楽団 |
マリアン・モンゴメリーは、1960年代に活躍したミシシッピー生まれの白人シンガーです。
レコードは10枚くらい録音していますが、いまではすっかり忘れられたマイナーな存在で、1965年に録音されたこのアルバムも、ヴォーカル・ジャズの発掘に熱心な日本でのみCDがリリースされました。トミー・ドーシー楽団のトランペッター兼アレンジャーだったサイ・オリバーが伴奏の指揮を務めています。
マリアンの声は低めで、大人の雰囲気がムンムン。
サイ・オリバーの編曲と相まって、なかなか聴き応えのあるアルバムです。
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Masterpieces Glenn Miller OrchestraVocalion 1. String of Pearls |
「チャタヌガ・チュー・チュー」、「イン・ザ・ムード」、「茶色の小瓶」、「アメリカン・パトロール」、「タキシード・ジャンクション」、「ペンシルバニア 6-5000」、「ムーンライト・セレナーデ」
グレン・ミラーのオリジナル・サウンドがまとめて聴けるベスト・セレクション。
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Brazilian RomanceColumbia(Sony) Sarah Vaughan(Vocal) 1. Make This City Ours Tonight |
ジャズ・ヴォーカル界の女王サラ・ヴォーンが、1977年の『 I Love Brazil 』(Pablo)で共演したミルトン・ナシメントとブラジリアン・オールスターズとの再会セッション。1987年の録音。
ジョージ・デューク(キーボード)、ヒューバート・ローズ(フルート)、トム・スコット(アルト・サックス)、ポリーニョ・ダ・コスタ(パーカッション)など人気ミュージシャンを揃え、制作にはセルジオ・メンデスも一枚噛んでいるというデラックスなブラジリアン・ミュージック。
もうなんていうのか、好きにしろ、みたいな。
縦横無尽なヴォーカル・テクで何でも来やがれ、みたいな。
怖いもの無し、天下無敵のサラ・ヴォーンでありまして。
若いころから太かった喉にいっそう貫禄が出て、声だけ聴いたらオバサンみたいなオジサン。色気とか情緒とか、そんな余計なもん邪魔だからいらねえよってな感じなのであります。