ジャズ・ミュージック・ライブラリー
June 5, 2009
My Funny Valentine Miles Davis in Concertマイルス・デイビス(トランペット) 1. My Funny Valentine 1964年2月12日 NYC リンカーン・センターでのライヴ |
1963年夏のヨーロッパ・ツアー以降、スタジオ録音をやめて精力的にライヴ活動を始めたマイルス・デイビスの、一連のライヴ録音盤のなかで最も人気あるのがこのディスク。
1956年の『 Cookin' 』に録音していた「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」や、『 'Round About Midnight 』の「オール・オブ・ユー」など、レパートリー・ナンバーのオンパレードなんだけど、初出のスタジオ録音とはまったく別モノに化けております。1958年『 Milestones 』から始まったモード演奏の実践版みたいな感じ。マイルスの音色はこの時期がピークで、息を呑むほど美しい。ディジー・ガレスピーやクリフォード・ブラウンへの嫉妬=コンプレックスから生まれた(と私は思ってる)弱音トランペットへの執着が結実した感じ。
この日のリンカーンセンター・ライヴは、スローテンポのナンバーばかりを集めた本盤と、アップテンポ・ナンバーをまとめた『 Four & More 』の2枚に分散されています。ちょっと前にリアル演奏順に曲を並べ替えた2枚組もリリースされていましたが、現在は廃盤みたい。でも、LP時代から聴き慣れたフォーマットのほうが、やっぱり良いですね。
Miles Davis Four & More Recorded Live in Concertマイルス・デイビス(トランペット) 1. So What 1964年2月12日 NYC リンカーン・センターでのライヴ |
1964年2月12日、ニューヨークのリンカーン・センターで催されたライヴの実況録音盤。
スローナンバーだけを収録した『 My Funny Valentine 』の続編で、こちらはホットなアップテンポ曲をまとめて収録。
天才少年アンソニー・ウィリアムスの元気溌剌ドラムが炸裂し、高速でバリバリ吹きまくるマイルス。超カッコイイ!
モダン・ジャズが流行の最先端であった頃の、最後の打ち上げ花火。
高血圧高齢者はプッツンに絶対注意。プレイボタンを押す前に遺言状を書いておけ。
「ジャズってオシャレ、癒されるわね〜」とか言ってるお嬢さん、これで癒されるオヤジだっているんですぜ……って、なぜか喧嘩腰になっちまう、ならざるをえない直下型ハイテンション激情盤。
マジ、ここに収録されてる「ウォーキン」を聴いてたら、どんな野郎が相手でも勝てそうな気がする。かかってこいや〜。
Live from Los Angeles Oliver Nelson Big Band
Impulse!
1. Miss Fine オリバー・ネルソン(sax)、ゲイブ・バルタザール(sax)、トム・スコット(sax)、ビル・パーキンス(sax)、ジャック・ミニッツ (sax)、フランク・ストローザ(sax)、バディ・チルダース(tp)、ボビー・ブライアント(tp)、フレディ・ヒル(tp)、コンテ・カンドリ (tp)、ビリー・バイヤーズ(tb)、ピート・マイヤーズ(tb)、ルー・ブラックバーン(tb)、アーニー・タック(tb)、フランク・ストラザーリ (p)、モンテ・バドウィック(b)、メル・ブラウン(g)、エド・シグペン(ds) |
作・編曲家としてのオリバー・ネルソンの才能が遺憾なく発揮された、1967年のライヴ録音。
西海岸のトップ・ミュージシャンを一堂に揃え、6サックス、4トランペット、4トロンボーンの分厚いサウンドで、ダイナミックなブルースを展開。
ノリの良い、迫力たっぷりなジャズを聴きたい方に、絶対的オススメ!
ドリーマー ハリー・アレンBMG
1. チェンジ・パートナーズ |
2001年2月にレコーディングされた、ウィズ・ストリングス日本企画盤。
全編ボサ・ノヴァ調で、「いそしぎ The Shadow of Your Smile」や「Dindi」、「Triste」などボサの佳曲が収録されています。
「チェニジアの夜 A Night in Tunisia」までスローテンポのボサ・ノヴァで演奏しているのが面白いかも。
この人は何を演ってもそれなりに巧いので、安心して聴けます。
John Pizzarelli Live at Birdland
Telarc
DISC 1 |
ジョン・ピザレリは、1960年4月6日、ニュージャージー州パターソン生まれ。十代の頃から、父親のバッキー・ピザレリ(ギター)とステージで共演。 1980年に親子デュオの『2X7/バッキー&ジョン・ピザレリ』でレコード・デビュー。
このCDは、2002年にニューヨークのライブハウス「バードランド」で行われたトリオ結成10周年記念のステージを収録した2枚組。メンバーは、ジョン・ピザレリ(ヴォーカル&ギター)、レイ・ケネディ(ピアノ)、マーティン・ピザレリ(ベース=ジョンの実兄)。トリオ時代のナット・コールのスタイルを踏襲した演奏は、スウィング感抜群で小粋。
ナット・コールに捧げた『Dear Mr. Cole 』(Silvertone)、『P.S. Mr. Cole 』(RCA)や、ビートルズ・カバー集の『Meets The Beatles 』(RCA)もオススメです。