ジャズ・ミュージック・ライブラリー
October 5, 2009
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Verve/ユニバーサルクラシック
Recorded at Aug 16, 1956 - Sep 1957
01 Can't We Be Friends? 3:45
02 Isn't This a Lovely Day? 6:14
03 Moonlight in Vermont 3:40
04 They Can't Take That Away from Me 4:36
05 Under a Blanket of Blue 4:16
06 Tenderly 5:05
07 A Foggy Day 4:31
08 Stars Fell on Alabama 3:32
09 Cheek to Cheek 5:52
10 The Nearness of You 5:40
11 April in Paris 6:33
エラ・フィッツジェラルド(vo)、ルイ・アームストロング(vo,tp)
オスカー・ピーターソン(p)、ハーブ・エリス(g)、レイ・ブラウン(b)、バディ・リッチ(ds)
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1958年8月、エラ・フィッツジェラルド40歳、ルイ・アームストロング57歳のときの録音。個人的な好みでいうと、エラの全アルバムのなかで最も好きなレコードであり、サッチモのヴォーカル・アルバムのなかで一番好きなレコードでもあります。
デュエットに限らず、古今東西あらゆるヴォーカル・アルバムの中から何枚か選ぶとしたら、何を置いてもまず最初に挙げたいレコードであり、老若男女どなたにでもお薦めできるスタンダード・ソング集としても、このアルバムは決して忘れてはならないレコードであります。
二人の不幸な少年少女時代(サッチモは少年院、エラはホームレス)に想いを走らせれば、中年・初老期を迎えた二人の、これまでの苦労の数々、人生の重みもバックグラウンドに存在しています。しかしこのレコードに収められた個々のナンバーに耳を傾けるとき、我々が感じるのは心地よい安らぎであり、暖かくフレンドリーな語らいであります。なによりも嬉しいのは、二人が心ゆくまで楽しんで唄っていること、その人間性、二人の親密な交流までもが、聴き手にじんわり伝わってくることです。
オスカー・ピーターソン・トリオにバディ・リッチを加えた、豪華な伴奏陣も素晴らしいです。
自身がデビュー時には弾き語りピアニストだっただけあって、歌伴でのピーターソンのサポートぶりは実に堂に入ったもので、日頃のアクロバティックなテクニックは押さえ、二人の主役にリラックス・ムードを提供しています。
翌1959年にリリースされた続編の「Ella and Louis Again」も聴きもので、伴奏は本作と同じくオスカー・ピーターソン・トリオ、ドラムスはバディ・リッチからルイ・ベルソンに交代。
19曲収録の2枚組となっています。
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Storyville
Lee Wiley (vo) with Ruby Braff (tp)
Jimmy Jones (p)、Bill Pemberton (b)
Jo Jones (ds)
Elis Larkins(SoloPiano) 2,4,9,11
1954年、ニューヨーク録音
1. マイ・ハート・ストゥッド・スティル
2. ルッキング・アット・ユー
3. ユー・トゥック・アドヴァンテージ・オブ・ミー
4. バイ・マイセルフ
5. マイ・ロマンス
6. ギヴ・イット・バック・トゥ・ジ・インディアンズ
7. マウンテン・グリーナリー
8. イット・ネヴァー・エンタード・マイ・マインド
9. パフューム・アンド・レイン
10. マイ・ファニー・ヴァレンタイン
11. ゼン・アイル・ビー・タイアド・オブ・ユー
12. グラッド・トゥ・ビー・アンハッピー |
リー・ワイリーは、エレガントな容姿と歌唱で人気を得た、良くも悪くも、典型的な白人美人シンガー。彼女はスキャット・アドリブや極端なフェイクを加えずに唄うので、原曲の美しさがストレートに味わえます。
代表作『 Night in Manhattan 』(Columbia)の印象が強いので、生粋のニューヨークっ子と思い込んでいましたが、1915年オクラホマ州生まれ(しかもチェロキー・インディアンの血を引いている)でした。
よく歌うトランペット(ルビー・ブラフ)の絡みも絶妙。歌の箸休めにエリス・ラーキンスのピアノ・ソロが4曲挿入されていて、アルバム全体が洒落た作りになっています。
落ち着いた雰囲気のヴォーカルが好きな方にオススメの1枚。
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CBS Columbia
Recorded 1950-51
1. マンハッタン
2. あなたに首ったけ
3. ほのかな望みもなく
4. オー・ルック・アット・ミー・ナウ
5. 愛は海よりも
6. タイム・オン・マイ・ハンド
7. ストリート・オブ・ドリームス
8. ア・ウーマンズ・インチュイション
9. シュガー
10. エニー・タイム,エニー・デイ,エニーホエア
11. ソフト・ライト・アンド・スウィート・ミュージック
12. モア・ザン・ユー・ノウ
Lee Wiley(vo)、Boggy Hackett(tp)、Stan Freeman(p)、Joe Bushkin(p,cleste)、Cy Walter(p)
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「マンハッタン Manhattan」は、ロレンツ・ハート(作詞)とリチャード・ロジャース(作曲)のコンビによる、1925年のナンバー。
これはもう、リー・ワイリーで決まりでしょう! と断言してもいい決定的録音。
「マンハッタン」をなにか1枚という人も、リー・ワイリーをなにか1枚という人も、都会的センスの洒落たジャケットをなにか1枚という人も、とりあえず買っとけの1枚。
当時30代半ばだったリー・ワイリーの、重くもなく軽くもないハスキー・ヴォイスに、ボビー・ハケットのコルネットが絶妙に絡み、足取り軽くマンハッタンを散歩している気分にさせてくれます。1950〜51年の録音。
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Columbia
Recorded 1924-1940年
1. Teapot Dome Blues
2. Shanghai Shuffle
3. Copenhagen
4. Sugar Foot Stomp
5. The Chant
6. Hot Mustard
7. Sensation
8. Livery Stable Blues
9. My Pretty Girl
10. Hot and Anxious
11. Comin' and Goin'
12. Radio Rhythm
13. Oh! It Looks Like Rain
14. King Porter Stomp
15. Queer Notions
16. Can You Take It?
17. Happy Feet
18. Big John's Special
19. Hotter Than 'Ell
20. Christopher Columbus
21. Grand Terrace Swing
22. Stealin' Apples
23. Jim Town Blues
24. Stampede
25. Kitty On Toast
フレッチャー・ヘンダーソン楽団
ベニー・カーター(cl,as)、ベニー・モートン(Tb)、バーナード・アディスン(g)ビッグ・シド・キャトレット(ds)、ボブ・レイジー(g)、ボビー・スターク(tp)、バスター・ベイリー(cl)、シャーリー・グリーン(tb)、チュー・ベリー(ts)、クラレンス・ホリデイ(g)、クロード・ジョーンズ(tb)、コールマン・ホーキンス(ts)ディック・ロバートソン(vo)、ディック・ヴァンス(tp)、ディッキー・ウェルズ(tb)、ドン・パスカル(cl,as)ドン・レッドマン(cl、as)、エド・チャフィー(tb)、エドガー・サンプソン(as,Violin)エルマー・ジョーンズ(b)エルマー・ウィリアムス(ts)、ファッツ・ウォーラー(org)、フェルナンド・アルベルト(tb)、フレッチャー・ヘンダーソン(p)、ジョージ・スクープ・キャリー(as)、ハーヴェイ・ボーン(as)、ヘンリー・レッド・アラン(tb)、ヒルトン・ジェファーソン(as)、ホレス・ヘンダーソン(p)、イスラエル・クロスビー(b)、ジミー・ハリソン(tb)、ジョー・スミス(tp)、ジョー・トーマス(tp)、ジョセフ・カイザー・マーシャル(ds)、ローレンス・ルーシー(g)、ロイ・エルドリッジ(tp)、ラッセル・プロコペ(cl,as)、ラッセル・スミス(tp)、テディ・ニクソン(tp)、トミー・ラドニア(tp)、ウォルター・ジョンソン(ds)、チャーリー・ディクソン(Banjo)、ドン・レッドマン(Oboe)、エルマー・チェンバース(Cornet)、ハワード・スコット(Cornet)、ジョン・キルビー(Tuba)、ジューン・コール(Tuba)、ルイ・アームストロング(Cornet)、ラルフ・エスキューデロ(Tuba)、レックス・スチュアート(Cornet)
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ビッグ・バンド・ジャズの創始者、フレッチャー・ヘンダーソン楽団が残した1924〜1940年の演奏(原盤はSP)を、写真家のケン・バーンズが編纂したコンピレーション・アルバム。
ルイ・アームストロング、コールマン・ホーキンス、ベン・ウエブスター、ロイ・エルドリッジ、チュー・ベリー、ファッツ・ウォーラーなど豪華なメンバーが参加。
ニューオリンズで誕生したビッグバンド・ジャズが、スウィング・ダンス・バンドへと洗練されていく過程が記録されている。
「King Porter Stomp」は、ジェリー・ロール・モートンが、友人だったトランペット奏者のキング・ポーターにちなんで作曲。
ベニー・グッドマン楽団がレパートリーに加え、幾度となく演奏・録音したことから広く知られるようになった。
偏屈者で有名だったベニー・グッドマンは、ヘンダーソンへの敬意から、脳梗塞で倒れた彼の世話をするための寄付を募ったりしていた。
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Decca/MCA/ユニバーサルインターナショナル
Recorded at 1937 to 1950
01. Bei Mir Bist du Schn
02. Beer Barrel Polka
03. Sonny Boy
04. Rum and Coca-Cola
05. Don't Sit Under the Apple Tree (With Anyone Else But Me)
06. Hold Tight (Want Some Sea Food, Mama)
07. Beat Me Daddy, Eight to the Bar
08. Joseph! Joseph!
09. I'll Be With You in Apple Blossom Time
10. Pennsylvania Polka
11. Strip Polka
12. I Can Dream, Can't I?
13. South American Way
14. Rhumboogie
15. Say "Si Si"
16. Hold Tight (Want Some Sea Food, Mama)
17. I Wanna Be Loved
18. There Will Never Be Another You
19. Boogie Woogie Bugle Boy
20. Yes, My Darling Daughter
21. Ti-Pi-Tin
22. Oh! Ma-Ma! (The Butcher Boy)
23. Well All Right (Tonight's the Night)
24. Oh Johnny, Oh Johnny, Oh!
アンドリュース・シスターズ(vo)
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1937年から1950年にかけてのデッカ録音から、「素敵なあなた」、「ビア樽ポルカ」、「ラムとコカコーラ」、「リンゴの花咲く頃」、「ペンシルヴァニア・ポルカ」、「ティコ・ティコ」など、ヒット曲ばかり24曲をチョイスしたベスト・コンピレーション盤。
以前MCAからリリースされていたLP盤をそのまま復刻した国内盤だが、第2次世界大戦中の制服姿のポートレイトをあしらったジャケットが秀逸。
アンドリュース・シスターズは50年代半ばにキャピトルに移籍し、また60年代にはドット・レーベルに移り、それぞれ上記のヒット・ナンバーを再・再々録音している。
技術の向上により音質は良くなっているが、やはりオリジナルの歌唱には溌剌とした輝きがあって、他には代え難い魅力がある。