soe006 大腸の中心で、唖と叫ぶけもの

この日記のようなものは、すべてフィクションです。
登場する人物、団体、裏の組織等はすべて架空のものです。ご了承ください。

大腸の中心で、唖と叫ぶけもの

October 6, 2005

昨夜のヨーグルト(メル・ブルックスに非ズ)がいけなかった。
このタイプの食物(発酵食品)は、ピクルスなどの漬け物を含め、食して可なりや不可なりやを、匂いで判定しがたいので困るのだ。
このたびも大いに悩んだが、500mlまるまる廃棄するのはモッタイナイオバケにウエスタンラリアートくらわされそうで嫌だったし、「ある程度」賞味期限を過ぎていても未開封なら大丈夫だよん、という世間一般の風潮に迎合するのもまた一興、愉しからずや、佳き哉、佳き哉と、くいしんぼう万歳した俺様が悪かった。

そうとも。たとえ賞味期限を2ヶ月過ぎていようとも、完全密封処理された未開封の乳発酵食品に落ち度はない。
極めて豪快かつ大胆さらに男性的に、500mlをイッキ食いした己(おのれ)の低劣卑賤な性格こそがすべての元凶である。
しかし、わずか5年前に日本中を騒がせ社長を睡眠不足に陥れた、あの忌まわしき事件も忘れていないゆえ、ペシャンコに折り畳まれゴミ箱の底に転がっている憎きパッケージへの、一抹の疑惑も完全払拭できないのだが……疑わしきは罰せず。
なにしろ証拠品はすべて俺様のお腹の中に消えてしまっている。
(一部は便器の向こう側)
よって証拠不十分、立証不可能につき、推定無罪。

明日は大切な用事があるので、この状況はなんとかしたい。
せねばならぬ。
喇叭のマークの鎮痛止瀉薬でも飲んでおくのが吉。
成人は2粒? はたしてこの未曾有の腹痛は2粒で治まるのか?
今回の痛みは通常の4乗倍と体感されることから、鎮痛剤も通常使用量の4乗倍飲まねば充分な効果は得られないであろう。
2粒の4乗倍って幾らだっけ?

2x2x2x2=16 ……計算あってる?(算数は苦手なの)

16粒か……うん、これくらい服用したら大丈夫、痛みも治まりそうだ。
豪快かつ大胆に飲んでおこう。

いや、待てよ。
この黄色い喇叭の鎮痛止瀉薬、匂いがかなり強烈である。
16個も服用したら、吐息が臭くて臭くてたまらん。
お前ちょっと離れて喋れ、大きな声出すな、俯いて、なるべく息を吐かないで、吸い込みながら喋れ。こっちを向くな! 口を開くときは後ろ向きになれ! お前この携帯貸すから、俺と話すときは便所の中から電話しろ、ってな展開になるのは必定。
自分でそう感じるくらいだから、他人様にはもっともっと不快に感じられることであろう。
明日は大切な用事があるのだ。先方に失礼があってはいけない。
しかし、大前提として、健康あっての大事な用事ではないか。
マウスウォッシュで執拗なくらいグジュグジュやっておけば、口臭くらいなんとかなるだろ。ならなけりゃ、まるごと1本、豪快かつ大胆に飲んでしまえば、まず大丈夫。 スカッと爽やかな吐息に、先方もうっとり夢心地になるかもね。

いやいやいや、待て待て待て。
そんなに万事うまく事が運ぶとは限らん。
口臭はマウスウォッシュ1本飲みで大胆かつ豪快に誤魔化すとしても、シモの方はどーするよ。不慮不測の事態は何時だって何処だって、突然嵐のごとく起こるもの。気を付けていても出るときゃ出る。それはそれで仕様がない。先方だって生まれて一度も放屁は経験したことがございません、なんてことは無い。絶対に無い。
なれば、屁の1発や2発かましたところで、武士は相身互いでござ候、大目に見る、見て見ぬ振りをする、それが大人同士のつき合いってものでござ候。すなわち、これが日本人の礼節。Do you understand?
だけど問題は、その匂いだ。ものには限度というものがある。
黄色い喇叭の鎮痛止瀉薬16個ぶんの匂いって、どんなものだ?
想像もつかん。個人の想像の限界を超越した、もの凄いものであろうことは想像がつく。

16個、飲むべきか、飲まざるべきか?
そいつがとってもクエスチョン。

う〜ん、(シモネタだけに)くだらん事を悩んでいたら、頭が痛くなってきた。この痛みはアスピリン10個分の痛みだな。

悩んでいたって何も始まらない。ベストを尽くしてぶち当たれ!
こんな恥ずかしい台詞がサマになるのは竜雷太か村野武範くらいだろうが、口臭も屁も臭い俺様には、もうこんな臭い台詞しか与えてもらえない。世代的にも、竜さんや村野さんから「頑張れ、ファイトだ!」と励まされ、背中を押されたら、もう体当たりで頑張る以外に為す術がない。レッツ・ビギンの精神である。
ちなみに「レッツ・ビギン」はあくまでもカタカナ読み。ネイティブな発音で横文字読みすると、軽くなって含蓄が薄まる。カタカナ読みの「レッツ・ビギン」。40代以上の人はみんな知っている。

閑話休題。
出たときは出たとき、後戻りできないからこその貴重な瞬間。輝け青春。でもときには諦めるのも肝心だ。そんなときこそ男の器(うつわ)が試される。そう、試練に対する心構えも大切だ。
モノがモノだけに、まさに出たとこ勝負。慌てず騒がず、隠すことなく恥じることなく、極めて男らしく剛胆かつ華麗に、こう言ってやろう。

「私の中心で、愛を叫んでいる者がいるようです」

あら、この人、見た目はSFオタっぽくてキモイけど、恋愛小説も読んでいるんだわ。意外と懐の深い人なんだわ。ちょっと素敵っぽい……あら私ったら、いつの間にか彼に好意持ってしまったみたい。大丈夫? 顔、赤くなってないかしら……うふ、恥ずかしい。

災い転じて福と成す、とは、まさにこのことだ。

すみません、トイレ行ってきます。

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