今月のレコード・ライブラリー
March 20, 2009
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ホルスト:組曲「惑星」
ウィリアム・スタインバーグ指揮
ホルスト:組曲「惑星」
1970年 ステレオ録音 |
スポーティなテンポで驀進する「火星」が爽快な、ストロンバーグ指揮ボストン交響楽団の「惑星」。
ウィリアム・ストロンバーグの本名はヴィルヘルム・ハンス・シュタインベルク。1899年8月1日、ケルン生まれのユダヤ系。ナチスの迫害によりドイツを出て、パレスチナでパレスチナ交響楽団を結成。以後、バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン・フィルハーモニー、ボストン交響楽団などで活躍。ヴァイオリニストのナタン・ミルシテインと共演したピッツバーグ交響楽団の録音が好評。
いまはちょっと忘れられた存在になっていて、CDもそう多くは出てませんが、ホルストの「惑星」はちょっと他では聴けない名演。カッコイイ「惑星」が聴きたい方に、絶対のオススメ!
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ホルスト:組曲「惑星」
ヴァーノン・ハンドリー指揮
1. ホルスト:組曲「惑星」 1993年 デジタル録音 RPO Collection |
1990年代中頃に録音されたロイヤルフィル・コレクションからの1枚。演奏は数ある「惑星」ディスクのなかでも屈指の出来で、デジタル録音の音質も極上。
文句なしの名盤。
しかもホムセンや駅構内のワゴンで売ってる KEEP盤なら、税込み315円。
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ホルスト:組曲「惑星」
レオポルド・ストコフスキー指揮
シェーンベルク:「浄められた夜」 1956年 ステレオ録音 EMI/Capitol |
カラヤン&ウィーン・フィル(Decca)で「惑星」がブレイクする前に、名物男ストコフスキーが録音していたロス・フィル盤。このころのロス・フィルって、ハリウッド・スタジオ・オケの寄せ集めみたいな感じだったのかな?
「火星」のコーダで銅鑼がぐわ〜んって響くあたりが、いかにもストコフスキー。思わずニンマリしちゃいます。「木星」のカンタービレもストコならでは。
オマケ収録の「浄められた夜」も聴きものです。
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フォーレ:室内楽全集(1)
ジャン・ユボー(ピアノ)
1. ピアノ四重奏曲第1番 ハ短調 op.15
ジャン・ユボー(ピアノ)
3. ピアノ五重奏曲第1番 ニ短調 op.89
1969-70年 ステレオ録音 2枚組 |
フランス近代音楽の粋、フォーレのピアノ室内楽曲集。
古典的、さりげなく優雅な、洗練されたスタイル。定番名盤としての誉れも高いユボーのエラート盤。
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プロコフィエフ:交響曲第5番&ピアノ協奏曲第3番
ジョージ・セル指揮
1. 交響曲第5番変ロ長調op.100 1959年 ステレオ録音 (CBS Sony) |
プロコフィエフの「交響曲第5番」は、第2次世界大戦中わずか2ヶ月で書き上げられ、1945年3月、作曲家自身の指揮によりレニングラード解放記念祝賀祭にて初演。
いわいるプロガバンダ作品で、3管編成の大規模な楽想。ソビエト大衆に受け入れられるようプロコ特有の革新性は薄味になっていますが、それが功を奏して、彼の交響曲では第1番の「古典交響曲」と並ぶ人気を獲得。
セル&クリーヴランド管の演奏は、緊迫感に満ちていて、東西冷戦時代を思い出させます。