今月のレコード・ライブラリー
February 20, 2010
ガーシュウィン:ラプソディー・イン・ブルー
レナード・バーンスタイン指揮 (ピアノ独奏/1)
1. ラプソディー・イン・ブルー |
発売以来ガーシュウィン・アルバムの推薦定番と評価の高い決定盤。
バーンスタインにはデジタル録音の「ラプソディー・イン・ブルー」(1982年・Deutsche Grammophon)もありますが、古き良き時代のアメリカン・ドリームの輝きが眩しいのはこちらのCBS盤。カップリングの「パリのアメリカ人」も颯爽として恰好いい!
プレヴィン(ピアノ)&アンドレ・コステラネッツ管弦楽団の「ヘ調の協奏曲」もオマケ収録されて、1950〜60年代のヴァイタルな活力に満ちたアメリカ音楽がたっぷり愉しめる超お買い得盤。
ガーシュウィン・コンサート
アーサー・フィードラー 指揮
1.「ガール・クレイジー」セレクション Decca 1979年 ステレオ録音 |
ガーシュウィンを得意としていたアーサー・フィードラー&ボストン・ポップス管弦楽団による、ミュージカル管弦楽曲集。
オケは巧いし、音はダイナミックで素晴らしいし、なにより聴いていてウキウキ愉快になれるのがよろしい。
管弦楽曲版に編曲された「アイ・ゴット・リズム変奏曲」は、(捻りがハズれているから)あまり好きじゃないけど、この「ガール・クレイジー」メドレーで演奏されると、いいんだなあ。「ス・ワンダフル」などヒット曲が連発される「ファニー・フェイス序曲」も楽しい。
「ラプソディー・イン・ブルー」と「パリのアメリカ人」でガーシュウィン・ファンになった人は、こっちも聴いてください。
ガーシュウィン:ピアノ協奏曲 ヘ調
アンドレ・プレヴィン(ピアノ)
01 ピアノ協奏曲 ヘ調 CBS Columbia 1960年 ステレオ録音 |
ハリウッド時代のアンドレ・プレヴィンによるガーシュウィン作品。
この頃のプレヴィンは、Contemporaryレーベルのハウス・ピアニストとしてシェリー・マンたちと「マイ・フェア・レディ」などのジャズ・アルバムを多数録音していました。
「ラプソディー・イン・ブルー」は、EMI(1971年/ロンドン交響楽団)とPhilips(1984年/ピッツバーグ交響楽団)の録音もありますが、3枚のなかで最もジャズィなバイタリティに満ちているのがこの1枚。
こういう古風なスタイルが、ガーシュウィンらしくて好きです。
バルトーク:2台のピアノと打楽器・管弦楽のための協奏曲
カティア&マリエル・ラベック(ピアノ)
2台のピアノと打楽器のためのソナタ 1985年 デジタル録音 EMI |
バルトークって、どこが面白いんだろう、とか、
ラベック姉妹ってビジュアルだけだろ、演奏はCM出演だけにしとけ、
なんてことを思っていた時期がありました。
ラヴェル:管弦楽作品集
アンドレ・クリュイタンス指揮 ボレロ、ラ・ヴァルス、スペイン奇想曲、高雅にして感傷的なワルツ、古風なメヌエット、亡き王女のためのパヴァーヌ、組曲「クープランの墓」、バレエ組曲「マ・メール・ロア」、道化師の朝の歌、海原の小舟 EMI Classics (2枚組)輸入盤 |
ラヴェルの管弦楽曲と言えば、真っ先に出てくるのが「ボレロ」。そしてクリュイタンス指揮パリ音楽院管弦楽団。正直なところ、古風な録音が、いささか時代遅れみたいに感じられちゃうんですが。それがまたひとつの味わいになってると、思うんですよね。
シャープでダイナミックな新しいデジタル録音盤もいろいろ出ていますが、なんとなく聴きたくなるのは、やっぱりこちらのクリュイタンス盤です。デュトワ&モントリオール交響楽団とか人気ありますけど、やっぱりクリュイタンスがいいなあ。(やっぱり=Bon jour Paris!)
演奏者の個性というか、人間臭さというか、手作りの良さというか。肌触りが良いんですね。