今月のレコード・ライブラリー
May 20, 2009
オルフ:世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ」
ジェームズ・レヴァイン 指揮
ジューン・アンダーソン(ソプラノ) Deutsche Grammophon 1984年 デジタル録音 |
レヴァイン指揮のシカゴ交響楽団によるデジタル優秀録音盤。ジューン・アンダーソンのソプラノ「天秤棒に心をかけて」が震いつきたくなるほどに美しいです。
オルフ:世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ」
オイゲン・ヨッフム 指揮
グンドゥラ・ヤノヴィッツ(ソプラノ) Deutsche Grammophon 1967年 ステレオ録音 |
オイゲン・ヨッフム指揮ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団。シュトルツェ(テノール)の「かつては湖に住みし白鳥」、フィッシャー=ディースカウ(バリトン)の「予は大僧正様であるぞ」など、ケレンたっぷりな独唱はまるで歌舞伎の花舞台。作曲者オルフ立ち会いのもとで録音されているのもポイントです。
バルトーク:管弦楽のための協奏曲
ユージン・オーマンディ指揮
2台のピアノと打楽器のためのソナタ ステレオ録音 CBS/Sony |
バルトークって、近ごろの若い人は聴いてるのかな?
10代後半から20代前半、妙に背伸びして聴いてたから、バルトーク=若い人の音楽って感じがするんだけど。
その頃は、コルトレーンとかアーチー・シェップとか、アヴァンギャルドなジャズに夢中になっていた時期とも重なってるし。
当時に比べりゃ、俺様もすいぶん丸くなったものよのう。
……とか、感慨に耽っちゃうのであります。
プロコフィエフ:交響曲第5番&ピアノ協奏曲第3番
ジョージ・セル指揮
1. 交響曲第5番変ロ長調op.100 1959年 ステレオ録音 (CBS Sony) |
プロコフィエフの「交響曲第5番」は、第2次世界大戦中わずか2ヶ月で書き上げられ、1945年3月、作曲家自身の指揮によりレニングラード解放記念祝賀祭にて初演。
いわいるプロガバンダ作品で、3管編成の大規模な楽想。ソビエト大衆に受け入れられるようプロコ特有の革新性は薄味になっていますが、それが功を奏して、彼の交響曲では第1番の「古典交響曲」と並ぶ人気を獲得。
セル&クリーヴランド管の演奏は、緊迫感に満ちていて、東西冷戦時代を思い出させます。
ドヴォルザーク:スラブ舞曲集/チェコ組曲アンタル・ドラティ指揮 disc1 disc2 1979-1984年 ステレオ/デジタル録音 |
堅実かつダイナミックな躍動感を持ち味としているアンタル・ドラティが、手兵のデトロイト交響楽団とロイヤル・フィルを指揮したドヴォルザーク管弦楽曲集。レーベルはデッカなので音質は保証付。
「スラヴ舞曲集」は、カラヤン&ベルリン・フィルの選集しか持っていなかったので、この機会に全曲版を買っておくのもよろしかろうと購入決定。
買って正解。
「チェコ組曲」はこの1枚があれば(私は)充分ですね。
テレビ放送からずいぶん経ってますが、「のだめカンタービレ」の第1回、冒頭の千秋真一回想シーンが鮮やかによみがえりました。
そんな演奏です。「のだめ」でクラシックに興味をもった人にオススメ。