のだめカンタービレ in ヨーロッパ 使用楽曲推薦盤(1)
January 6, 2008
「のだめカンタービレ 新春スペシャル IN ヨーロッパ」でも、連ドラと同様、たくさんのクラシック音楽が使われていたので、便乗して……
ドラマのストーリー順に、各楽曲の定番とされている名盤を、ご紹介するページを作るであります。
とにかく紹介したい楽曲&ディスクがたくさんあるので、曲目の解説とか余計なものは一切カット。
しかも、超個人的な偏向にもとづくセレクション。
どうしてあの曲を紹介してないの、なんでこれが推薦盤なの、とかのクレームは一切ナッシングでお願いします。
のだめカンタービレ in ヨーロッパアミューズソフトエンタテインメント
DVD2枚組(初回のみ3枚組) |
桃ヶ丘音大・校庭
2007年春、卒業していく4年生を見送る峰たち。のだめも千秋とともにパリ留学へと旅だってゆく。校庭場面は、連ドラからのお馴染み、メンデルスゾーンの交響曲第4番 イ長調「イタリア」第1楽章。
メンデルスゾーン:交響曲第3番&第4番クラウディオ・アバド 指揮
1. 交響曲第4番 イ長調「イタリア」 Deutsche Grammophon 1984年2月 デジタル録音 |
抜けるように青い空を思わせる、明朗で爽快な演奏。楽想と、イタリア人気質のアバドがベストマッチした名盤。
しかしながら、むかしから「イタリアン・シンフォニー」の定番とされてきたのはトスカニーニのRCA盤。モノラル録音がイヤンでない方には、こちらをオススメしますです。
メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」
アルトゥーロ・トスカニーニ 指揮
1. 交響曲第4番 イ長調「イタリア」 RCA(BMG JAPAN) 1954年 モノラル録音 |
桃ヶ丘音大・校庭
峰に、「先に1人で旅立ちたくない理由でもあったのか?」と問われた千秋が、一瞬、飛行機恐怖症の記憶を蘇らせる場面は、これまた連ドラと同じ ヴェルディのレクイエムから「ディエス・イレ(怒りの日)」。
ヴェルディ:レクィエム
ヘルベルト・フォン・カラヤン 指揮 1984年 デジタル録音 |
千秋のトラウマを再現するなら断然カラヤン盤。ティンパニがドカドカ響いてくる大迫力の録音。力強い合唱、カレーラス参加の独唱もポイント。
ヴェルディの「レクィエム」は、80分を超える大曲なので、どうしても2枚組、どうしても高価になっちゃいますが、世の中には裏道というものもございまして……カラヤンの「レクィエム」ならこちらのコンピレーション盤にも収録されています。「レクイエム」は全曲収録、おまけにオペラ3作品の抜粋(指揮はカラヤンとアバド)もついて、税込み1500円のお買い得盤。
ヴェルディ作品集(2) DGパノラマ・シリーズ
「レクィエム」(全曲)
同時収録: Deutsche Grammophon (2枚組) |
演奏は荒削りというか、骨張っていてドイツ的だけど、独唱陣はこちらの方が充実しているみたい。「のだめカンタービレ」で興味を持って、「ディエス・イレ(怒りの日)」だけを目当てに買うのなら、こっちで充分でしょう。
桃ヶ丘音大・校庭
「やっと行けるんだ、ヨーロッパに」。清々しい表情で青い空を見上げる千秋。Sオケの仲間たちに胴上げされて、メインタイトル。毎度お馴染み、ベートーヴェンの交響曲第7番 イ長調 第1楽章。
定番(というか、売上げナンバーワンの人気盤)は、C・クライバー指揮ウィーン・フィルのDG盤ですね。リズミックな面白さに重点を置いた颯爽とした演奏。発売当時、どこかの評論家が「このレコードの登場で第7番は10年生き延びるだろう」と仰ってましたが、10年どころか、四半世紀を得た現在でもベートーヴェン交響曲のトップセラーであります。カップリングの第5番「運命」がこれまた超名演。
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」&第7番
カルロス・クライバー指揮
1.交響曲第5番 ハ短調 「運命」 作品67 |
カルロス・クライバー盤より、更にシャープでダイナミックなリズムが愉しめるのが、ショルティ指揮シカゴ交響楽。精力絶倫な男性的演奏。
ベートーヴェン:交響曲第7番&第8番
ゲオルグ・ショルティ 指揮
交響曲第7番 イ長調 Decca 1974年 ステレオ録音 |
ベートーヴェンの交響曲第7番は、ヨッフム指揮ロンドン交響楽団のどっしりとした演奏もオススメなんですが、残念なことに現在廃盤。
そして、舞台はプラハへ……
セバスチャーノ・ヴィエラのコンサート会場で演奏されているのは、リヒャルト・シュトラウスの交響詩「英雄の生涯」。
R・シュトラウスのエキスパートだったカラヤンは、この楽曲を3回録音していますが、70年代のEMI盤のほうがあらゆる点で良好。
リヒャルト・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」
ヘルベルト・フォン・カラヤン 指揮 EMI 1974年 ステレオ録音 |
しかしこのジャケットの写真、如何にも帝王カラヤンって感じで、アンチな人には嫌われてるんだろうなあ。カッコつけがカラヤンの本質ではありますけどね。
カラヤン嫌いな方は、こちらをどうぞ。税込み1000円で安いですし、人気の「ツァラトゥストラはかく語りき」もカップリングされていてお買い得。しかも演奏は絶頂期のメータ&ロス・フィル、録音は超A級。
リヒャルト・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」
ズービン・メータ 指揮
1. 交響詩「英雄の生涯」 1968年 ステレオ録音 Decca |
このコンサートにインサートされる、千秋とヴィエラ先生の回想場面にBGMとして使われているのは、これも連ドラからの流れで、ドヴォルザークの「チェコ組曲」より 第5曲「フリアント」。
ご当地オケのチェコ・フィルの演奏でどうぞ。
ドヴォルザーク:「チェコ組曲」、他
ヴァーツラフ・ノイマン 指揮
同時収録: Supraphon(輸入盤) |
そして千秋とのだめは、パリへ……
パリのレストラン
千秋が席を外したあとで、のだめはウェイターがなに言ってるのか分からず、メニューも読めず、5人前のエスカルゴを注文する。
BGMに流れていたのは、レハールの「金と銀」。
本場ウィーン・フォルクスオーパーの演奏でお楽しみください。
美しく青きドナウ:ウィンナ・ワルツ名曲集
フランツ・バウアー=トイスル指揮
1.美しく青きドナウ 1983〜1986年 デジタル録音 Philips |
ウィンナ・ワルツとか、普段はお正月(ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサート)でしか聴かないけど、ちょっと贅沢な夕食のBGMで流したりすると、優雅でいいもんですなあ。
もともとそういう目的で作曲されているからでもあるんだろうけど。
さて、パリへやって来た千秋とのだめ、これからどうなる?
本日はこれまで。こまんたれぶ〜。