はじめてのクラシック・ミュージック
これからクラシック音楽を聴いてみようという方へ、入門ガイド的ディスクを10枚紹介します。ここに並べた10枚のCDは、発売以来ずっとトップセラーを続けている超名盤ばかりです。
誰もが一度は聴いたことのある超有名曲を厳選しました。
ヴィヴァルディ:合奏協奏曲集「四季」
ピーナ・カルミレッリ(ヴァイオリン独奏)
1. 合奏協奏曲集「四季」第1番 ホ長調 「春」 1982年 デジタル録音 (Philips) |
ブームにまでなったイ・ムジチの「四季」。同楽団初の女性ソリストをむかえてのデジタル録音。キビキビと活気のあるリズム。心地よい緊張感。イタリアの暖かく乾いた風が感じられる1枚。
ヴィヴァルディ:協奏曲集 「四季」
モーツァルト:交響曲40番/アイネ・クライネ・ナハトムジーク&序曲集ブルーノ・ワルター指揮 コロンビア交響楽団
1. 交響曲第40番ト短調 K.550 |
TVCMなどで頻繁に聞かれるモーツァルトのセレナード第13番「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」。流麗で温かみのあるブルーノ・ワルター晩年の録音。「哀しみのシンフォニー」のタイトルでポップス・アレンジされたこともある交響曲第40番と、オペラ序曲集も収録された優良徳用盤。
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」&第7番
カルロス・クライバー指揮
1.交響曲第5番 ハ短調 「運命」 作品67 |
ベートーヴェンの代表作第5番「運命」。第1楽章冒頭のダダダダーンは誰もが知っている超有名曲。しかし全曲を最後まで聴いたことのある人は、意外と少ないのでは? 一分の隙もない見事な構成で、苦悩を乗りこえて歓喜へ! 「のだめカンタービレ」で一躍メジャー・ヒットとなった第7番とのカップリング。抜群の推進力で怒濤のクライマックスへ導くカルロス・クライバー指揮ウィーン・フィルハーモニーの超絶名演盤。
ベルリオーズ:幻想交響曲シャルル・ミュンシュ指揮 パリ管弦楽団
第1楽章「夢、情熱」 |
フランスの作曲家ベルリオーズの「恋の苦悩」が生んだ異形のシンフォニー。レナード・バーンスタインはこの交響曲を「音楽史上最初のサイケデリックな試み」と称しました。第5楽章「サバトの夜の夢」に引用された古典聖歌「怒りの日 ディエス・イレ」が超有名。ダイナミックかつ色彩感に富んだシャルル・ミュンシュの演奏でどうぞ。
メンデルスゾーン:劇付随音楽「真夏の夜の夢」
ユージン・オーマンディ指揮 フィラデルフィア管弦楽団
1. 劇付随音楽「真夏の夜の夢」op.21&op.61 |
結婚式には欠かせない「結婚行進曲」を含むメンデルスゾーンの劇付随音楽。女声独奏&合唱が美しい「舌裂けまだらのお蛇さん」や「夜想曲」など、感受性豊かなメンデルスゾーンならではの幻想世界(ファンタスティック・ワールド)。きらびやかなサウンドを売り物にしていたオーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の華麗なる演奏。
メンデルスゾーン:劇付随音楽「真夏の夜の夢」
ドヴォルザーク:交響曲第9番 「新世界より」
レナード・バーンスタイン指揮
1. 交響曲第9番ホ短調op.95「新世界より」 |
遠き山に陽は落ちて〜でお馴染みの「家路」は、ドヴォルザークの交響曲第9番第2楽章。この楽曲を子供時代に聴いたのをきっかけに、クラシック愛好家になった人って多いんじゃないのかな。理屈抜きで楽しい交響曲。ダイナミックな躍動感に満ちたバーンスタインの演奏は明朗快活。
ビゼー:組曲「アルルの女」&「カルメン」アンドレ・クリュイタンス指揮 パリ音楽院管弦楽団
1. 「アルルの女」 第1組曲 |
「闘牛士の歌」や「恋は野の鳥(ハバネラ)」でおなじみ「カルメン」と「アルルの女」。フランス的エスプリとラテン的色彩感を兼ね備えたクリュイタンスならではの、香り豊かなビゼー管弦楽集。名ソロイスト揃いだったパリ音楽院の独奏からは、南フランスの空気の匂いさえ漂ってくる、洗練された味わいの1枚。
チャイコフスキー:3大バレエ・ハイライト
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
バレエ組曲「眠りの森の美女」 1966-71年 ステレオ録音 |
まるでお菓子の詰め合わせみたいな、カラフルで甘美な贈り物。チャイコフスキーの3大バレエから聴きどころを抜粋した演奏会用組曲集。カラヤン&ベルリン・フィルのゴージャスなサウンドに身を委ねる快感。「白鳥の湖」のフィナーレなど、映画「スター・ウォーズ」もぶっ飛ばす大迫力であります。
ワーグナー:楽劇「ニーベルングの指環」オーケストラル・ハイライツ
ゲオルグ・ショルティ指揮
1. 「ヴァルキューレ」 ヴァルキューレの騎行 |
上演に4日を費やす超大作「ニーベルングの指環」4部作からの名場面を、ワーグナー歌劇のエキスパートだったゲオルグ・ショルティが管弦楽ヴァージョンでデジタル録音。映画でも頻繁に使用されている「ヴァルキューレの騎行」や「ジークフリートの葬送行進曲」など、精力絶倫壮大華麗な世界に圧倒されます。
ホルスト:組曲「惑星」
ズービン・メータ指揮
1. ホルスト:組曲「惑星」 |
西洋占星術にインスパイアされて作曲された交響組曲。オルガンや女声コーラスも交えた大編成のサウンド・スペクタクル。怒濤の「火星」、軽やかなリズムの「水星」、高らかに歌いあげる「木星」、神秘の彼方へと誘う「海王星」など、聴きどころ満載。メータ&ロス・フィルの覇気ある録音でどうぞ。映画音楽の定番「スター・ウォーズ」組曲のオマケ付き。
今回は(私の)俗趣味モロ出しピックアップになってしまいました。
クラシックはここに挙げた、ド派手スペクタキュラー音響たっぷり喧しいわいサウンドばかりじゃないです。
これから聴こうとする方に、このままでは誤解されそうなので、もう少し地味なセレクトもしてみました。
お暇でしたら、こちらもどうぞ。→ はじめてのクラシック(チョイジミ編)